レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「殺意の香り」(1982)です。
NY、マンハッタンでジョージ・バイナムと言う男が殺された。警察は彼が精神科に通っていた聞き、精神分析医サム・ライス(ロイ・シャイダー)を訪れ、彼に診療について色々と聞き捜査を始める。そんな中、バイナムの助手をしていたブルック(メリル・ストリープ)と言う女性がライスの診療所を訪れるのだった…
「クレイマー、クレイマー」で有名なロバート・ベントン監督のレアなサスペンススリラーです。ご覧になった方は少ないのではと思います。
映画が始まり約20分程は、ライス医師がバイナムの医療記録を記憶を辿りながら調査するシーンで、ここが若干冗長気味です。でも、その後の展開はブルックが務めている美術オークション会社に移り、ここからがヒチコックスタイルのサスペンスたっぷりの展開になります。いや、サスペンス好きな方は楽しめると思います。うーん、美しいです。
メリル・ストリープと言えば、どちらかと言えば芸術映画、重い作品が多いのですが、この映画は純粋なサスペンスで、又彼女自身も若い時の映画なのでその美しさに驚くことでしょう。ベントン監督は、あのデ・パルマ監督の様なハッタリスタイルではなく、純粋なサスペンスタッチで巧みにこしらえています。
ラスト、ロングアイランドのブルックの実家でのサスペンス、ここが結構怖いのですが、この手の映画が好きな方は、最後の最後まで楽しめると思います。私もその一人ですが。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘
追記 ライスの母役で、ジェシカ・タンディがチラリと登場します。