レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ライアンの娘」世間様の評価はあまり高くありませんが、私は大好きな映画で…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ライアンの娘」(1970)です。

1917年アイルランド、ダブリンでイースタ蜂起後、教師ショーネシー(ロバート・ミッチャム)はアイルランドの寒村キラリーに戻って来た。彼を迎えたのはロージー(サラ・マイルズ)でこの寒村にある小学校の教師の彼に熱を上げていた。やがて結婚しするが、二人の生活は淡々としておりロージーは不満が鬱積してくるのだつた。そんな時マルヌ会戦で負傷したドリアン少佐がこの地の英駐屯地に赴任してくるのだった…

「旅情」「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」で有名な英国の巨匠デビッド・リーン監督作品です。脚本はお馴染みロバート・ボルトですが、この作品何か一つと言う感じで世間様の評価はいま一つですが、私はとても好きです。

まずヒロインが不貞を働く普通の女性で、例えばオスマン帝国からアラブ諸国を独立させるロレンス少尉とか、ロシア革命に翻弄されるラーラのような女性でもないという立ち位置が良いですね。

ドラマが進行しても、女性の本能宜しく愛が欲しいだけ、アイルランドは英国からの独立の為、村人達は蜂起だとか、ドイツから送られた軍事物を回収するのに大忙しだが、彼女は英国将校ドリアン少佐と不貞をするだけで。

そんな彼女が、父親のある行動の為一番被害に陥るというのか、知らない間に陥穽に落ちてしまうのを丁寧に描いているのがとても良いと思います。これだけ丁寧に描いた作品はそうないのでは。

普通に描けば、つまらないラブロマンス映画ですが、そこはデビット・リーン監督だからそんな映画にはなりません。アイルランドの美しく且つ厳しい自然を丁寧に描き切って、後半の見せ場、大嵐の中住民が余って独軍から軍事物を拾い集めるシーンは圧巻ですね。うーん、美しいです。

こういうシーン、映像を見てしまうのでこの年になっても映画好きが止められない。もはや、これは麻薬と同じですね。

この作品、「アラビアのロレンス」に比すれば地味ですがとても好きです。特に貧しいが、一過言を持ち、腹を立ててれば相手を殴り倒すトレヴァー・ハワード演じるコリンズ神父が素晴らしい。こういう人物に成れればと、この映画を見る度に思います。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。              八点鐘

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