レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「恐怖の報酬」今回は153分オリジナル版を鑑賞、いや素晴らしいサスペンス映画

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「恐怖の報酬」(1953)です。

 

南米の街ラス・ピエドラス、そこは一癖も二癖もある男達が群がる処。マリオ(イヴ・モンタン)も何とかそこから抜け出したい考えていた。そんな時、ホンジェラスからジョー(シャルル・ヴァネル)がやって来た。二人は大いに意気投合する。ある時街外れにある石油掘削会社SOCの油田で大火災が発生した。SOCは消火の為、ニトロをトラックで運搬するドライバー4人の募集を呼びかけ、マリオ、ジョー、ルイージ(ファルコ・ルリ)、ビンバ(ピーター・ファン・アイク)が選ばれ、彼らは安全装置の無いトラックで約500キロ離れた油田にニトロ運ぶのだが…

サスペンス映画の傑作と言って良いでしょう。今回は153分オリジナル版を鑑賞しました。ドロドロのラス・ピエドラスの生活、こんな街であれば、すぐにでもほかの街へ行きたくなるでしょう。最下層で生き続ける事の辛さが怖い程描かれており、いやはや、勘弁してくださいという雰囲気が良く出ています。

ジョーは運転技術が今一つで選考に漏れるが、合格者スメルロフが当日現れず代わりにジョーが選ばれる。彼らを待ち受けるのは、「洗濯板」と呼ばれる悪路、方向転換不能の狭路、行く手を阻む落石等で何れもサスペンスたっぷりで、本当に手に汗握るとはこのことを言うのでしょう。

特に、狭路の為方向転換できず、仕方なく断崖絶壁に張り出した木製プラットフォームにトラックをぎりぎり迄後退させ、再び前進、がその時トラック荷台のフックにプラットフォームを固定しているワイヤーが絡み付くシーン等、サスペンス映画のお手本と言って良いでしょう。本当に、怖い程サスペンスたっぷりで。うーん、美しいです。

1977年にウィリアム・フリードキンがリブートした「恐怖の報酬(ソーサラー)」もなかなか良く出来ていますが、今回「恐怖の報酬」を再見した印象を言えば、やはりこちらの方が素晴らしいと思います。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。              八点鍾

 

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