レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ゴジラ -1.0」架空戦闘映画という味付けには驚きですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ゴジラ -1.0」(2023)です。

25番を爆装した52型零戦が小笠原諸島大戸島に着陸する処から映画は始まります。操縦士は敷島少尉(神木隆之介)、機体不良の為特攻せずに不時着陸したのだった。その夜、島には呉爾羅(ゴジラ)と言い伝えられる大型生物に襲われ、52型の20ミリ機関砲で攻撃しようとするが出来ず、敷島と整備士橘を残して他の者は全滅する。

戦争が終わり、敷島は復員するが両親も亡くなっており、闇市で知り合った大石典子と生活するようになる。生活の為危険な磁気機雷除去の仕事中、巨大な生物ゴジラに再び遭遇する敷島に悪夢が去来するのだった…

最新作のゴジラ映画です。映画館で見ていた予告編では東京で暴れるゴジラ、いつもの様なシーンばかりなのでスルーしようと思っていた映画でしたが、見た人が一様に良いよと言うので鑑賞しました。

前半30分ぐらいは重い復員兵物語で、昔見た今井正監督「あゝ声なき友」(1972)を思い出しながら何だ、やはり見るんじゃなかったと思いつつ、場所が木造機雷処理船に移り始め、13ミリ機関銃で機雷処理する辺りから、そのディテールが良いのでひょっとしたらと思ったらと、この作品、ゴジラ対帝國海軍という架空戦闘映画の味付けで、とても良く出来た怪獣映画になっていました。

以下少しネタバレですが、特にラスト近くにエンテ翼、海軍局地戦闘機"震電"が登場するには驚きました。このシーンがなかなか良くて嬉しくなりました。これ以外にも、重巡高雄、駆逐艦雪風、響、海防艦、その他本土決戦用に温存されていた75ミリ搭載の三式中戦車がチラリと登場しますが。

更に、いつもなら無用に特攻するラストが待ち受けて居るのかなと思いきや、それも無く、震電を選択したのが正解ですね。ほら、プロペラ飛散装置が装着しているので…

そういう意味で、ラストもスッキリしており大正解の映画になってました。うーん、美しいです。

最後に、伊福部昭氏のゴジラミュージック、究極のミニマル音楽ですね。改めて感心しました。これも美しいです。                      八点鐘

 

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美しい航空機です 震電は!! イラストは小池繫夫