レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「誰かに見られている」(1987)です。
巨匠リドリー・スコット監督の小品ですが、映像と音楽に凝ったサスペンスミステリーです。「レジェンド」と「ブラック・レイン」の間に製作された作品で、時にはこういうシックで趣味の良い贅沢な映画を・・・
ストーリーは、友人がヴェンザに刺殺されたのを目撃したクレアを警護するNYPDのマイクは、クレアに惹かれはじめ、クレアも彼のことが気になるのだった。
ヴェンザは殺し屋を雇い、クレアを殺そうとするが、殺し屋は反対にマイクに殺される。仕方なく、ヴェンザはマイクの家族を拘束し、クレアをおびき出し殺そうとするのだが・・・
主演は「プラトーン」でブレークしたトム・ベレンジャーとミミ・ロジヤーズ。
ニューヨーク、クライスラービルの夜景を背景にスティング「サムオン・ツー・ウォッチ・オーバー・ミー」の歌がかぶさる素敵なプロローグ。
ミミ・ロジャーズ演じるクレアはまるで「ブレードランナー」のレイチェルのようにエレガント、その彼女が住んでいる超高級コンドミニアムもとてもリッチでゴージャス。
ヴェンザは時にエイリアンのようにも見え、サウンドトラック「ラ・ウリー」「メモリー・オブ・グリーン」「煙が目に沁みる」「ラクメ、フラワーデュエット」の使い方もとても上手い。
初期のスコット作品なので、画面には、特徴的なスモークと水面の反射光が多用されて懐かしい限り。
エンドクレジットに、ロバータ・フラック「サムオン・ツー・ウォッチ・オーバー・ミー」が流れてくる。エイリアンシリーズの様なビッグバジェットも良いが、こういう作品もとても上手い。あの「デュエリスト/決闘者」の様に。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾