レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ミッドナイトクロス」デ・パルマタッチ満載のサスペンススリラー、結構イケるネ…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ミッドナイトクロス」(1981)です。

元警官で今はC級映画の音響効果担当ジャック(ジョン・トラボルタ)は、指向性マイクを持ち歩いて色々な音を採取することを常としている。その日も深夜マイクを持って川の畔で収録を行っていた処、橋の欄干を壊して川に高級車が落ちるのを目撃する。ジャックは川に飛び込み、サリー(ナンシー・アレン)と言う女性を助け出す。

病院である人物から運転して死亡した男性は大統領候補の知事だったと聞かされて、驚愕するジャック、又川に落ちた高級車の挙動もおかしく、採録した音源と偶然近くで自動車事故を撮影した写真と採録した音源をシンクロさせるのだが…

ミケランジェロ・アントニオーニ監督「欲望」にインスパイアされた作品とのことですが、私が思うにどちらかと言えばコッポラ監督「カンバセーション盗聴」にインスパイアされたように思いますが。

特に採録した音源とその事故を撮影した写真をシンクロさせるシーンはなかなか興味深くて、いやこのあたり良く出来ています。うーん、美しいです。

加えてデ・パルマタッチのオンパレードで、ロングテイク、分割画面、パンフォーカス、赤を基調とする画面、ラストの花火を利用した画面構成などこの手の映画が好きな方には堪らない映画でしょう。

但し、デ・パルマ独特の独特の演出、この作品で言えば駅で出会うその筋の女性に対しての描き方等はちょっとネ。ヒッチ先生であれば、ソフィスティケーティドと言うかもっと洗練されたタッチで演出されると思いますが。又、ハッピーエンドの方が私は好きですが。そこが、ちょっと評価の別れる処でしょう。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。         八点鐘

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