レタントンローヤル館

主に映画のお話

「クライシス」オピオイド鎮痛剤の薬害を扱った力作 但しビデオスルーされましたが…

 レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「クライシス」(2021)です。

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オピオイド鎮痛剤を巡るノワールスリラーで、アルメニア系麻薬カルテルを潰すべく潜入捜査をしている捜査官ジェイク(アーミー・ハマー)、薬物によって死亡した息子を仇を討つべく私立探偵を使い、麻薬カルテルのボスを付け狙う建築家クレア(エヴァンジェリン・リリー)、製薬会社からの依頼で動物実験中に異常な中毒性を見つけ、社会に告発しようとする大学教授ブロワー博士(ゲリー・オールドマン)の3つのエピソードが絡み合って進むのですが…

 

映画はクライムサスペンスですが、どちらかと言えば政治映画、オピオイド鎮痛剤の薬害告発映画と言った方が良いでしょう。とても良く出来た作品ですが、この造りだとなかなか商売にならないでしょう。だから、日本ではビデオスルーになったのだと思います。コロナの影響もあると思いますが。でも、私はこの手の映画好きですが、但しこのラストが甘々ですが。

製薬会社の態度も厳しく批判されており、エドワード・ズウィック監督「ラブ&ドラッグ」で描かれた製薬ビジネス以上のえげつなさを見ることが出来ます。

この作品を見ながら、米国の薬物依存症は末期症状の様で20年程前にシンガポールで鑑賞したあのゾダーバーグ監督作品「トラフィック」を思い出しました。色々なエピソードを上手く絡み合わせた映画で、この作品は「トラフィック」を参考にしていると思いました。麻薬戦争に勝者はいないと言うか、なるのようにしかならないという作品で、寒々とした映画でした。あれからさらに悪くなっていると言う感じで、薬物を喜々として利用している男女の気持ちが私には判りません。

監督はニコラス・ジャレッキ、製作、脚本、監督と3役を兼ね、ある意味この映画は力作となっています。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

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