レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「レジェンド&バタフライ」戦国時代の雄織田信長と濃姫を描いた時代劇大作…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「レジェンド&バタフライ」(2023)です。

 

 

久々の歴史大作映画で、主演が木村拓哉と綾瀬はるか、天文17又は18年(1548又は1549年)、信長(木村拓哉)が政略結婚として戦国大名斎藤道三の娘 濃姫(綾瀬はるか)を娶るところから始まり、天正10年(1582年)明智光秀に本能寺で暗殺されるまでを描く。

冒頭、婚姻の儀は中々コミカルなのでこんな調子で、終わりまで続くのかなと思いきや、上洛して天下布武後からコミカルな味は薄くなっていきます。監督大友啓史は全体に手堅く纏めていますが、悪く言えばお金の掛かった大河ドラマ風で、もう一つ何かが欲しいと思います。

登場するエピソードも、その殆どが手垢にまみれた何時も登場するもので、もう少し何とかならないのかな。比叡山焼き討ちも良いですけど、例えば長島一向一揆討伐とか、伊勢志摩にいた九鬼嘉隆率いる九鬼水軍と村上水軍の海上決戦とか、宣教師ルイス・フロイスが記している堺での九鬼水軍、鉄張り船日本丸の観艦式等今まで映像になっていないエピソードが一杯あるだけに残念と思う次第です。

ラストも悪くありませんが、あんな帆船ではなく鉄張り船日本丸で堂々と航海して欲しいし、もう少し編集に凝ってほしいなと思う次第で。

でもこの作品、美術はなかなか良いですね。岐阜城と城下にある御殿、安土城はとても良いですね。鎧、衣装、欄間、襖の日本画等素晴らしいと思います。

色々と書かせてもらいましたが、ビックバジェットの大作なので、それなりに結構楽しめることは事実です。

最後に、2/7午後の回、収容500名程度の劇場で八分の入り、客層はジー様バー様のカップルが主でした。ヒットしているように思います。そうそう私もジー様ですが。  

                                  八点鐘

 

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九鬼水軍の陣容 こういうのを映像化して欲しい…

追記 キムタク氏はいつも通りですがスターだから文句ありません。綾瀬はるかはなかなか良いと思いました。他に濃姫の侍従福富貞家を演じた伊藤英明が良かった。