番外編「鷲は舞いおりた」 ドイツ降下猟兵を描いた男惚れする映画ともう一つのあるシーン

レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「鷲は舞いおりた」です。

公開当時、第二次世界大戦から既に30年経ってしました。もう、あの時代を経験した世代が消えようとしていた頃です。ベトナム戦争も終結し、あのベトナム時代を話題にした映画がぽつぽつと登場していた頃に、3本の第二次大戦物が公開されました。「遠すぎた橋」「戦争のはらわた(鉄十字章)」とこの映画です。

私はこの映画が一番好きです。まず、潜入作戦ものであること。「ナバロンの要塞」から始まるこのジャンル、サスペンスフルで一番映画向きだと思います。任務がチャーチルの誘拐、そして、ドラマの中心がドイツ空軍降下猟兵であること。殆ど、陽の当たらない男達にバッチリと焦点を当て、彼らを思い切り高潔、凛々しく描いているところが素晴らしい。特に、彼らが懲罰勤務から解放され、遮蔽された飛行場で色々と準備始めるあたりからはワクワクします。おまけに、俺達は名誉あるドイツ空軍降下猟兵だから、その軍服を纏いその上にポーランド軍空挺部隊の軍服を着て出撃することを上官ラドル大佐に認めさせる。RAF(英国空軍)の偽装を施したDC-3輸送機で出撃、降下シーンはほんと感動ものです。英国の田舎町スタドリ・コンスタブルに侵入、チャーチルの来訪を待ちますが、ほんの些細なことでイーグル計画は破綻するのだった・・・

マイケル・ケイン扮する降下猟兵シュタイナー中佐よりもロバート・デュバルが演じるラドル大佐、IRA闘士デブリン(ドナルド・サザーランド)等脇の人物配役がしっかりしているので、見ていて本当に楽しむことが出来る。ラドル大佐は教養ある人物で、哲学者ユングの言葉"共時性(シンクロニシティ)"を唱えるなど中々奥の深い映画なのだ。

監督はジョン・スタージェス、「日本人の勲章」「OK牧場の決斗」「荒野の七人」等の名匠。この作品が遺作となりました。原作はジャック・ヒギンズ、続編もあり読みましたが殆ど記憶にありません。

最後に、あまり知られていませんがこの映画には物凄いシーンがあります。ドイツ陸軍直協機Fi156(シュトルヒ)の着陸シーンがバッチリとらえられており、こんな映画他にはありません。これだけでもこの映画を見る価値は十分あります。

このブログを執筆するにあたり、所有しているBDを再見しました。以前から気付いていたことですが劇場公開された映画と違います。具体的には、米国レンジャー部隊の急襲前描写、グレイ夫人の南ア過去の告白、ラドル大佐処刑シーン前後が追加されています。個人的には、レンジャー部隊の追加シーンを除いて、他のシーンを追加したバージョンを最初に公開していれば更に評価が良かったものと思います。     八点鍾

f:id:wedplain:20190602075056j:plain

f:id:wedplain:20190602075133j:plain

マイケル・ケイン扮するクルト・シュタイナー中佐

f:id:wedplain:20190602075251j:plain

男惚れする出撃シーン

 

f:id:wedplain:20190602075345j:plain

格納庫にて