レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」(2020)です。
ファッション・フォトグラフアー、ゲロ・フォン・ベーム監督による巨匠ヘルムート・ニュートンのドキュメンタリー映画です。シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、ハンナ・シグラ、グレース・ジョーンズ、アナ・ウインター、クラウディア・シファー等が彼の人柄を語りつくす内容です。
私が、ニュートンを知ったのは1984年頃、PLAYBOY誌に掲載されたナスターシャ・キンスキー、シガニー・ウィバーの写真でした。ニュートンのファッションフォトは素晴らしいのですが、私は作り過ぎておりあまり好きではありません。
でも、女優の写真はとても素晴らしいと思います。
この作品を見て、ヘルムート・ニュートンはワイマール共和国の芸術家、監督で言えはフリッツ・ラングと同じで、スタイルとしてはレニー・リフェンシュタールから学んだとか。彼のファッション・フォトはブロンド、大女、凛々しい、これはレニーの映画「意志の勝利」「民族の祭典」等のブロンド、大男、逞しいドイツ民族を描いた演出から学んだとか。
彼自身はユダヤ人で、父はボタン製造工場を持っていたが、ユダヤ人迫害の為、イタリアからシンガポールそしてオーストラリアに渡り、戦後再び欧州へ。
私は、シャーロット・ランプリングが彼のミューズだと思ってましたが、ハンナ・シグラ(「マリア・ブラウンの結婚」)が色々と彼の微妙な話をしていたので、本当はハンナの方がミューズなのかなと思った次第。
映画では、かなりお茶目なニュートン氏の素顔が見られます。
残念なことに、彼は2004年にLAで自動車事故で亡くなっています。 八点鍾
追記 現在、女優の写真はピーター・リンドバーグがピカ一かも。