「パニック・イン・スタジアム」この作品はもうジョン・カサヴェテスの映画と言ってもいいかも…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「パニック・イン・スタジアム」(1976)です。

 

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70年代後半はパニック映画が流行しました。代表的な作品がスピルバーグ監督「ジョーズ」とかあの「タワーリング・インフェルノ」でした。そういう作品と比較するとこの作品は、地味な作品ですが良く出来た作品でした。チャールトン・ヘストン主演映画ですが、ボタンSWAT隊長を演じ、とても素晴らしい好演を見せたジョン・カサヴェテスが俄然輝いています。

物語は、LAメモリアル・コロシアムに正体不明の男がスコアボード上に潜入する。調度その時、ロサンゼルス・ラムズ対ボルチモア・コルツの対戦のため、場内は約10万人の観客であふれていた。

男をTV中継用プリンプ(飛行船)カメラが捉えており、主催者側はLAPDとSWATを手配する。大統領観戦予定を変更し、VIP達を避難させ、又SWATチームを照明塔に配置し、準備を整える。残り2分の時、SWATチームに指揮権が映りSWATは攻撃を開始した途端、男はレミントン742ライフルを乱射し始めて…

 

映画は、前半グランドホテルスタイルで、コロシアムに集まる人物を描写する。若い恋人たち、失業した家族、よりを戻そうとするカップル、ギャンブラー、スリ、司祭そして殺人者。ピーター・ボグダノビィッチ監督「殺人者はライフルを持っている」のような映画で、殺人者の一人称ショットが恐怖を盛り上げる。ブリンプカメラで発見されてSWATチーム到着からサスペンス一杯の展開になる。このような武装警官がスクリーンに登場したのは、スチュワート・ローゼンバーグ監督「マシンガンパニック(笑う警官)」からでしょうが、このボタン隊長が光っています。

 途中、仲間とおぼしき容疑者をウジーマシンガンを突き付けて拘束、男子トイレで尋問するシーンなんか実際やられたら漏らしてしまうでしょう。それくらい迫力があります。うーん、美しいです。

 

カサヴェテスって不思議な人ですね、「ローズマリーの赤ちゃん」「特攻大作戦」等準主役級の脇役専門役者で、稼いだ金で以前紹介した「グロリア」、「アメリカの影」「こわれゆく女」等を監督して高い評価を得て、とても変わった映画人ですが何か頭が下がりますね。

 

ラスト、ボタン隊長が言うセリフが素晴らしい。

「犯人は名前しかわからない」とヘストン氏

「テレビが何もかも教えてくれるぜ。年齢、優しい母親、学校の先生、そしてなにも殺すことなかった」

 

監督はラリー・ピアース、「別離」とか「あの空に太陽が」という人間ドラマが得意な人です。カサヴェテスの妻ジーナ・ローランズも脇を固めています。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。    八点鍾

 

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