レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ライダーズ・オブ・ジャスティス」マッツ・ミケルセン主演復讐譚映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ライダーズ・オブ・ジャスティス」(2020)です。

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日本では稀少なデンマーク映画です。主演が「悪党に粛正を」のマッツ・ミケルセン、だから、とてもハードなリベンジ映画と考えていましたが、ちょっと味わいが違うのですね。ノレなくて、まあハードなガンアクションはありますが。

アフガンらしき外国で補給部隊警護の任務に就いているマーカス(ミッツ・ミケルセン)は或る連絡を受ける。列車事故で妻が亡くなったと。帰国して娘マチルデとも上手く行かず、辛い日々を送っているとある日、オットーという男が訪ねて来て、彼も同じ電車に乗っていたと言い事故ではなくテロだと告白する。

電車には、"ライターズ・オブ・ジャスティス(ROJ)"を告発する証人が同乗しており、彼を殺す為に事故に見せかけた殺人事件とオットーは言う。加えて事故の起きる前、ある男がジュースとサンドウィッチをゴミ箱に捨てて下車しており、この男が怪しいと。

マーカスは、妻はコラテラル・ダメージで死亡したと知ると怒りが込み上げて来て、オットーの仲間たちとある行動に移るのだった…

全体に真面目に作られたいい作品ですが、何か重くて演出上の旨味がなくて、ブラックコメディのようですがそんなに面白くもなく、生真面目な演出でこういうスタイルがデンマーク映画の特徴かもしれません。この作品と比較するなら「悪党に粛正を」の方が私は好きですが。

気になるところ上げると、奥さんが亡くなったのに近所、親戚のお見舞いの人達もなく、とても孤立していた一家のように思えて、少しネタバレになりますが、社会のカスのような犯罪者をあれだけ殺しておいてまったくお咎めなしのような描写も何かね…というかオリジナルには存在していたが、デンマーク社会は複雑で外国人には判り辛いということでカットされたようにも思えます。

旧ソ連移民系暴力組織ROJの人達の描写は映画の中ではかなり酷いのですが、ここデンマークでも外国人移民政策は失敗しているように思いますし、その問題は切実なのでしょう。その扱いからよく理解できます。まあ、マーカスに味方するハッカー、統計確率学者、同じくハッカーですが顔認証専門家のキャラクター造形は面白いですが。でも、デンマーク人の学者ってこんな人達ですか?と疑ってしまいますが。

ベトナムにいた時、ある劇場がデンマーク映画の特別上映会を行い、ある作品を鑑賞しましたが、その時に同じ印象を思い出しました。       八点鍾

 

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