レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」(2011)です。
マーベルコミックの映画化です。個人的には「X-MEN」シリーズはちょっと駄目なんですが、この作品だけ、キューバ危機をバックグランドになかなか良く出来ているのだ紹介したいと思います。だって、監督が「キック・アス」「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーンなので…
映画は、1944年ポーランドから始まります。シュミット博士は幼いユダヤ少年エリックを脅してサイコキネシス(念力)の能力を確認します。同じ頃、米国ウェストチェスター群に住むエクゼビアはテレパスの能力があることを知る。そして、同じように変身能力のある女の子と知り合う。
戦後、エリック(マイケル・ファスベンダー)はナチ戦犯狩りを、エクゼビア(ジェームズ・マカヴォイ)は英国でミュータントの研究論文と調査を続けていた。
やがて、彼はエリックと共に第三次世界大戦を誘発し、人類を滅ぼそうとするショウ/シュミット博士(ケビン・ベーコン)の存在を知り、仲間のミュータントと共にショウの陰謀に立ち向かうのだが…
荒唐無稽なSFアクションをキューバ危機と絡めて描いた映画です。でも、ヴォーン監督がうまく纏めていますので結構楽しめます。いや、かなり楽しめると言っていいでしょう。クライマックスのキューバ危機を楽しく描いて、ショウが乗船する原子力潜水艦を海中から引き揚げて、近くの浜辺に引き下ろすのですから。おまけに、空には米空軍偵察機SR-71を改造したミュータント専用機が宙を舞って…うーん、美しいです。
この念力合戦のあたり、ヴォーン監督の真骨頂でしょう。何と馬鹿な事なんて考えてはいけません。映画なんですから。彼は本当に楽しんで映画を作られているようで。でも、ご自身のキャリアの中で、一本ぐらい意味のある作品を残していただければ、私はそれでいいと思います。一本ぐらい志の高い作品をね。
「キングスマン:ファースト・エージェント」もとても良かったですが、この映画も負けていません。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾