レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ジョアンナ」(1968)です。
カルトな映画です。知っている人は少ないでしょう。監督は新鋭マイケル・サーン、この作品は成功しましたが、次作「マイラ」で失敗し、約20年度「the punk」を監督するとその後の消息は分かりません。
そういう意味でこの作品「ジョアンナ」は、よく言えば奇跡の様な作品でしょう。私は好きな映画の一つです。でも、一風変わった作品なので…
60年代末の英国、地方の裕福な判事の娘ジョアンナ(ジュヌウィエーブ・ウエイト)はロンドンに出て美術の勉強を始める。美術学校の先生キャスと知り合い、黒人娘バリルとロンドンでの生活の教えて貰い、病弱な貴族ピーター(D・サザーランド)と知り合い、さらに成長するジョアンナだった。が、ダリルの兄ゴードンと恋に落ちてしまう。が、彼は暗黒街に生きる男で…
映画が始まり、約15分位は素人映画の様で閉口しますが、貴族ピーターと会う辺りから映画は面白くなります。凝った構図も新鮮で色彩とモノクロームを旨く使い分け、又音楽のセンスも良いいのですが、ジョアンナを演じるウエイト嬢の甘ったるいセリフにノレるかノレないかが鍵でしょう。
中盤から少しノワール味になって、ラストはミュージカル映画のようなフィナーレ。
リンゼイ・アンダーソン監督「オー!ラッキーマン」、ダニー・ボイル監督「スラム$ミリオネラ」、大林宣彦監督「時をかける少女」はこの映画から影響を受けているでしょう。楽しいラストです、うーん、美しいです。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾
追記 冒頭ジョアンナが運転するスポーツカーはフェラーリ275GTB、キャスのスポーツカーはイソ グリフォA3C。
私の好きな歌曲は、ロッド・マッケン「太陽をつかもう」スコット・ウォーカー「ジョアンナが恋する時」かな…