レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「武器の選択 (Le Choix des armes ) 」アラン・コルノー監督日本未公開フィルムノワール作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「武器の選択(Le Choix des armes )」(1981)です。

 

 

ミッキー(ジェラール・ドパルドュー)は、仲間と刑務所を脱獄する。警官に追われサツを血祭りにあげる。信じていた奴に裏切られ、脱獄仲間は傷を負う。仕方なく、昔の仲間ノエル(イヴ・モンタン)に頼ることになった。ミッキーは娘に会うためにパリに出かけ、ノエルは傷を負った仲間の為に医者を呼び手当させるが、助からなかった。そんな時、警察がやって来る。時を同じくしてミッキーも戻って来て、辛くもサツを逃げることに成功する。ミッキーの頭の中は、ノエルが裏切ってサツを呼び、仲間を殺して俺を捕まえようとしたのだと。

その誤解から、ミッキーはノエルと妻ニコール(カトリーヌ・ドヌーブ)が友人達とクリスマスを祝っている時襲いかかるのだった。仕方なくノエルは銃を取り上げてミッキーと対決するのだが…

アラン・コルノー監督のフイルムノワールです。イヴ・モンタンがメルヴィルタッチの引退したギャングを演じて渋すぎます。対して、トコトン弾けた跳ね返りのチンピラを演じた若いドパルデューも悪くありませんが、やはり貫禄不足ですが。加えて、若いドヌーブがすこぶる美しくて、本当にこんなドヌーブ見たことありません。うーん、美しいです。

お話は、あのメルヴイル監督「ギャング」とよく似た作りですが、リノ・ヴァンチュラ演じるギュとドパルデュー演じるミッキーとはタイプが違い、あのミリュー(暗黒街)の掟を遵守する男と跳ね返りのチンピラでは勝負になりません。友人ジャンの壁に設けられた武器庫の中からS&W Model29を選択するノエルが渋くて、この場面はこの映画の真骨頂と言う処です。

良く出来たフィルムノワールなのでラストまで楽しめました。心優しいラストはフィルムノワールらしくありませんが、まあ良いかなと許してしまいますが。

フィルムノワールが好きな貴方ぜひ鑑賞して欲しいと思います。得る物は十分にあると思うので。

このブログ作成にDVD輸入盤を鑑賞しています。        八点鐘

 

追記 音楽はフィリップ・サルド、ベースをロン・カーター、バスター・ウィリアムズがチェロが担当しています。うーん、美しいです。

 

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