レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「メナース」殺人容疑の恋人を助けるために偽装死亡を行うイヴ・モンタン主演のノワール・スリラー…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「メナース」(1977)です。御贔屓アラン・コルノー監督のノワール・スリラーなので嬉しくてたまりません。

運送会社の副社長サヴァン(イヴ・モンタン)は、その昔恋人だった社長ドミニク(マリ・デュボア)と別れ、ジュリ(キャロル・ロール)と一緒になり独立しようとしていた。

ドミニクは忌々しいジュリに手切れ金を渡して、サヴァンを諦めさせようとしたが上手くいかず、ジュリは逃げ去り、彼女は絶望から投身自殺する。死体が発見され、殺人事件として動き出す。そして警察は目撃者の証言から容疑者としてジュリを逮捕する。サヴァンは責任を感じて自分がドミニクを殺害したように行動するのだった。果たしてジュリを助けることが出来るのか…

その昔、DVDが販売されていましたが買い損ねて、その後廃盤となり悶々と過ごしていましたが、最近4Kレストア版が販売されたので、即購入鑑賞その印象をご報告します。いや、好いですね。このBD版、画質も音質も良く嬉しい限りです。

前作「真夜中の刑事 PYTHON 357」に比較して、演出の磨きが掛かり楽しく見られます。イヴ・モンタンが泣かせる程渋く、美しいです。物語も後半、カナダに舞台が移り、自分を偽装殺害する為に、ケンワース・トレイラー・トラック W-925を爆発させ、木っ端微塵にする処の描写がたまらなく好きで、うーん、美しいの一言です。

この映画、滅茶苦茶良く出来た作品ではありませんが十分楽しめるノワールスリラーになっています。個人的には、これくらいの映画が一番好きなので。

もう一つ、ラストはこれはこれで良いのですが、ハッピーエンドのラストの方が良いのではと今回も思いました。

アラン・コルノー監督が好きな方、又この駄文をお読み頂き興味を持った方は、ぜひ鑑賞して下さい。失望はされることないと思います。         八点鐘

 

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