レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ノセボ」エヴァ・グリーン、マーク・ストロング共演のホラーサスペンスですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ノセボ」(2022)です。

 

   

 

キッズ向けファッションデザイナー、クリスティン(エヴァ・グリーン)が仕事中に電話を受けた処に、汚れた野犬が入り込み身体を振り、小さなダニの様な昆虫が彼女の首筋に付く。それが皮膚を破り身体に入り込んでから体調が著しく悪くなるクリスティン。そんな時、突然フィリピン人介護士兼乳母ダイアナ(チャイ・フォナシェ)がやって来た。始めは面食らったが、料理も美味く子供もなつき始め、更にフィリピン伝統の療法でクリスティンの体調も回復し始め彼女のみならず、夫フェリックス(マーク・ストロング)の信頼も得て上手くいき始めたと思われたが、まだ腑に落ちない夫は何かおかしいとダイアナの部屋を調べると…

ほぼスプラッシュ公開に近いこの作品、「ゆりかごを揺らす手」「屋根の上の赤ちゃん」の様なサスペンススリラーかなと思い鑑賞しましたが、どちらかと言えば社会派サイコホラーの味わいで少し肩すかしを食らいましたが、乳母を演じるチャイ・フォナシェ)がなかなかの存在感で、まあ良く出来た作品と言って良いと思います。

前半は女性の心配性に対する不安の醸成が良く描けており、ダイアナの正体が現れるとホラー味になり若干面喰います。又、アジアでの縫製工場労働問題が出て来た時はどうなることかと思いましたが、まあうまく纏めてあります。監督は「ビバリウム」で注目をされたロルカン・フィネガン、私は楽しめました。興味を持たれた方は是非ご覧ください。

                                 八点鐘

 

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