レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。本日ご紹介する映画は「フォード対フェラーリ ル・マン66」です。
題名の通りの自動車レースの映画です。この手の映画はよく見てますが、こんなにがっちりとレーシングマネージャーキャロル・シェルビー(マット・デイモン)とドライバーケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)の関係を描いた映画はないでしょう。あの「グランプリ」(1966)でもレースシーンは物凄い迫力がありますが、お話はそんなに面白くありません。
この映画は、結構色々詰め込んであるので退屈しません。フォードがフェラーリを買収しようとしてフィアットが助けに入ることとか、マイルズがSCCAレースで出場する時、タンクがトランスブースに当たり、レギュレーション違反で出場できなくなると言われると、トランクブースをレンチで叩いて曲げ、トランクを無理やり閉めて、出場するなど、とてもユニークなエピソードが詰め込んであります。
特にLA空港の片隅にある練習用サーキットで前輪ブレーキパッドが熱でフェードし、コースアウトしてフォードGT40MarkⅡが炎上、爆発するシーンは迫力があります。
SCCA、デイトナ24時間とル・マンと各レースシーンは、カメラをローアングルに固定して撮影しているので迫力たっぷり。
特にル・マンレースは1966年ということもあり、古典的なル・マンスタートを再現しており、なかなか興味深い。ここではフェラーリP330P3とフォードGT40MarkⅡの対決シーンがたっぷり。特に、最後のミュルサンヌのシーンは、好きな人にはたまらないでしょう。ほんの一瞬、彼が伝説のドライバー、いや神に見えるのは私だけでしょうか?
監督はジェームス・マンゴールド。この作品が彼のベストではないでしょうか?クリスチャン・ベールはいつものように素晴らしいですが、マット・デイモンも抑えた演技でとても良い感じです。 八点鍾