レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。本日ご紹介する映画は「The Gentlemen」です。
監督はガイ・リッチーです。出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」で認められ、「シャーロック・ホームズ」で一躍スター監督になったと言っていいでしょう。「キング・アーサー」「アラジン」は彼の主流の作品ではなく、この作品が彼の本流作品と言っていいでしょう。ノワールスリラーですから。
ストーリーは、現代の英国、ソフトドラッグ業界(マリファナ)の大物ミッキー・ピアソン(マシュー・マコノヒー)と彼の業界を狙うジョージ卿の確執を描いた作品で、リッチー監督の最も得意としているジャンルなので、お話も演出も力が入っており良く出来ています。
でも、こういう話は私には余り好きではありません。特に、ベトナムでは少し前英国でベトナム人39名がコンテナ車で死亡した事件の顛末が、コンビニに置いてあるフリーペーパー「ヴェター」に掲載されていたので、より身近に感じられて。亡くなった彼らはマリファナ栽培要員と聞いています。
ベトナムでは少数民族の一部が大麻栽培を行っているので、栽培のコツを熟知している彼らが英国で重宝されるとも聞いています。この映画では、コンテナを隠れ蓑にして地下室でマリファナ栽培のシーンが出てきます。ベトナム人が働いている場面はありません。
グロっぽいシーンもありますが、良く出来ていますが、でもこういう生々しい映画より、「コードネーム アンクル」でリッチー監督が60年代のファション、軍用機、潜水艦、スポーツカー等の小道具の描写に力を入れた作品の方が楽しめます。志が高いように感じられます。
日本では秋頃の公開と聞いていますが、ひょっとしたらビデオスルーになるかもしれません。興味のある方はご覧になるといいと思います。 八点鍾