レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「スナッチ」ガイ・リッチーが思い描くワル達がサバイバルするフィルム・ノワールとは…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「スナッチ」(2000)です。

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映画は、ベルギー、アントワープで強盗団が86カラットのダイヤを盗み、ロンドンにその強盗団の一人フランキーが立ち寄った時、彼のダイヤを狙い様々なワル達が寄ってたかって分捕ろうとし、すなわちスナッチ、多くの者が命を落とすお話である。

英国製犯罪映画です。フランス製犯罪映画は、小粋でスマートなんですね。少し哲学的だし、でも英国製犯罪映画は、意外に泥臭いし哲学的でもなく、かなりグロイと言っても良いでしょう。この作品なんか最たるもので…でも、小粋と言うより映画話術に優れたガイ・リッチー監督作品なので、なかなか洒落た映画になっています。少しタランティーノタッチが鼻に付きますが、でもリッチー監督独特のスタイルまで昇華しているのでこれはこれで良しとしたいのですが。

ですから、とても良く出来たフィルム・ノワールになっています。込み入ったお話も悪くありませんし、キャスティングも良いですね。パイキーのワルを演じるブラッド・ピット、ロシア人の武器密売人ボリスそして裏ボクシングのボス、ブリックトップ怖いぐらいの迫力があります。そして、主人公のターキッシュを演じるジェイソン・スティタム、うーん、美しいです。この作品の不満は、女狐というかワルの女性が皆無なんです。やはり、一人二人出て来てほしいと思います。

英国と言えば、本流の冒険映画、スパイアクション映画、推理映画とは違い、「狙撃者」「モナリザ」「電撃脱走 地獄のターゲット」「ロンドン大捜査線」「ミニミニ大作戦」何れも泥臭い英国製犯罪映画の正統なサクセサー(後継者)ガイ・リッチー監督に乾杯!ですね。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。      八点鍾

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