レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ハウス・オブ・グッチ」グローバル化が遅れた老舗ブランド「グッチ」帝国の終焉と言っていい映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ハウス・オブ・グッチ」(2021)です。

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映画は、家族経営をしているイタリア老舗ブランド会社グッチの創業者一族の一人ロドルフォ・グッチ(ジェレミー・アイアンズ)の息子マウリィツオ(アダム・ドライバー)は、運送会社社長の娘パトリツィア・レジアーニ(レディー・ガガ)と結婚するのだが、この結婚が一族にとって大きな足枷となっていき、やがてこの老舗ブランド帝国を悲劇に導くことに…

もう巨匠と言っていいでしょう。リドリー・スコット監督の作品です。昨年「最後の決闘裁判」を見たばかりですが。巨匠は最近早撮りなので。

イタリアの有名ブランド会社の内幕を描いたこの作品ですが、とても良く出来ており大変興味深い作品だと。

この事件、日本でも大きく報道されました。パトリツィアの暴走の様に映画では描いていますが、確かにそれもあったでしょうか、私個人はグローバル化の波にのれなかったことが一番ではないでしょうか? イタリアの会社って家族経営が多くある程度までは大きくなりますが、それ以上はそのドンブリ的な体質が災いして大きくなれないと。それは、華僑会社も同じだとシンガポールに駐在していた時、ある人から聞いたことがあります。

よくこう言いますよね、一見最先端を走っているようだが、実は周回遅れでトップを走っているのがイタリアの会社だとか。

だから、面白くて興味深くて。ロドルフォ・グッチはかって映画スターだったとは知りませんでした。芸名をロドリフォ・ダンコラと言ったそうです。マリオ・カメリーニ監督に進められて映画界に入ったそうです。映画でも「先祖」「鉄路」?とかという映画名が出てきすが、戦前のイタリア映画は全く分かりませんので。だから、その屋敷で昔自分が主演した映画を見ているんですね。うーん、美しいです。

アルド・グッチがバブル期の日本にマーケットにしようとしていたので、日本人顧客、日本語も飛び交います。ロドルフォの兄アルド(アル・パチーノ)は本当に楽しそうに演じています。「ワンス・ア・タイム…」のパチーノはつまらなかったですが。

スコット監督はこの作品を42日で撮り上げたそうです。日中撮影して、夕方には編者して仕上げたとか。自分でも信じられないが出来たんだとか。

その昔、或る巨匠が雲の形が気に入らないと撮影を一ケ月中断したとか。今ならCGで修正して待つ必要はありませんが、その再現性はどうなのでしょうか? この作品、私にとっては心地よい嘘でした。気になった方はご覧下さい。

スコット監督、次作は、ナポレオン物か、エイリアンか、グラディエーター2、女王と祖国になるのか分かりませんが心待ちにしています。        八点鍾 

 

www.imdb.com

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www.youtube.com