レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「東京2020オリンピック SIDE:A」色々と話題になった東京2020オリンピックドキュメンタリーですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「東京2020オリンピック SIDE:A」(2022)です。

コロナ禍で一年延期されたあの東京オリンピック、そのドキュメンタリーです。この手の作品は、レニ・リーフェンシュタール「オリンピア」市川崑「東京オリンピック」クロード・ルルーシュ「白い恋人たち」ミュンヘンオリンピックオムニバス作品「時よとまれ、君は美しい/ミュンヘンの17日」等がありますが、日本で一番有名なのは「東京オリンピック」でしょう。

あの映画では、先の総力戦で惨敗した日本が平和国家として約20年でここ迄国家経営に成功したこと、例えば世界初の高速鉄道アジア初のオリンピック開催にこぎ着け、出場した選手は日本の為に競技で戦い、優勝した又敗れた選手を描いていました。

この映画では、あれから約半世紀、日の丸背負って競技参加なんてやはりね。そういう意味で、河瀨監督の視点は正しいと思います。女性選手の問題、シリアから船外機付きゴムボートに乗って欧州に逃げ、ドイツで難民申請して参加したシリア人競泳選手、イランから亡命してモンゴル国籍で柔道競技に参加した選手、色々な選手の苦しい胸の内が描かれて私は正直退屈はしなかった。志の高い作品だと思います。

特に面白かったのは、あの「東京オリンピック」の女子バレーと対比して描かれた女子バスケットチームの描写、これだけでも十分価値はあると思います。私は、河瀨監督作品を始めて鑑賞しましたが、とても力量のある監督だと理解しました。

但し、これだけ観客から敬遠された作品も珍しい。例えば、あの映画「東京オリンピック」は、当時私は小学生でしたが強制的に全校生、授業時間中に近隣の映画館で鑑賞した記憶があります。だから興行スタイルも、料金も含めて少し考える必要があるのではと思いますが。

個人的にはSIDE:Bの方が面白いのでは期待していますが。      八点鍾

 

 

追記 1964年、あの時代三波春夫「東京五輪音頭」が街灯に流れ、巷はオリンピック一色だった。小学校の近くの国道一号線を聖火ランナーがたまたま疾走するので授業中止、全校挙げて聖火ランナー応援。小学校低学年だった私は、まるでヒーローを見る思いで聖火ランナー眺めて、新聞社の人が渡してくれた日の丸を振り続けていた。そういう時代でした。

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