レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「脱走山脈」象を連れてアルプス越えする英兵士ハンニバル伍長の英国冒険談ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「脱走山脈」(1969)です。

 

独軍捕虜になったハンニバル英陸軍伍長(オリバー・リード)は、ミュンヘン動物園でメスのアジアゾウ、ルーシーの飼育係を命じられる。やがて連合軍の空襲があり、園長はハンニバルにオーストリアのインスブルックへルーシーの移送を命じる。ブルックスは料理人ヴロニアと独兵士二名と移動するが、途中兵士の一人が酔ってルーシーを撃とうとするのでハンニバルは其の兵士を誤って殺してしまう。ハンニバルは仕方なくルーシーを連れてスイスに逃げようとするのだが…

ハンニバル伍長を演じるオリバー・リードが野性的な持ち味を発揮した面白い戦争アクション映画になっています。アジアゾウを連れてインスブルックまで旅というコメディ味の結構のんびりした映画ですが、後半、元仲間だったとぼけたパッキー(マイケル・J・ボラード)がパルチザンとして加わり、以後サスペンスアクション映画となり、なかなか見せてくれます。英国冒険談なので勿論ロープウェイも登場し、特にルーシーが大活躍する国境検問所のシーンは結構見せてくれます。

監督はあの「狼よさらば」のマイケル・ウィナー、英国生まれのこの監督、オリバー・リードと組んでなかなか生きの好い映画を監督していましたが、チャールズ・ブロンソンと組んでからちょっと方向が傾いて、それはそれで悪くありませんが段々と粋の好い作品が少なくなり、「狼よさらば」が彼の持ち味を良く出た最後の作品だと思います。

個人的にはもっともっと活躍して欲しかったと思いますが。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。            八点鐘

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