レタントンローヤル館

主に映画のお話

「男たちの大和」超弩級戦艦の最後を描いた力作ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「男たちの大和」(2005)です。

超弩級戦艦とも不沈艦とも呼ばれた帝国海軍戦艦大和の最後を描いた作品です。この手の映画は新東宝「戦艦大和」(1953)、「沖縄決戦」「連合艦隊」等で描かれていますが、この作品では実物大のセット、CGを多用した優れたSFXでまるで実物の戦艦大和が存在しているかのような錯覚に陥るほど良く出来ていると思います。

プロットは概ね「連合艦隊」に近いのですが、監督・脚本が佐藤純彌なので主人公は海軍主計兵で、そういうところがこの作品の味になっています。森脇二等兵曹(反町隆史)と内田二等兵曹(中村獅童)と神尾海軍特別年少兵(松山ケンイチ)の三名が軸となって大和の最後を巡る話と戦後、内田の養女真貴子(鈴木京香)と、生き残った神尾(仲代達矢)との追想、贖罪、再生の話が交互にカットバックする構成になっています。

映画は大作で、前述したように大和の実物大セットと主演仲代達矢、渡哲也、井川比佐志、勝野洋、奥田瑛二、林隆三、寺島しのぶ等豪華で見ごたえのある作品になっています。この手の映画見るのは辛いのですが、例によって例の如く戦艦大和は無用の長物で、全く意味の無い軍艦だったというメッセージは強くはありませんが、スクリーンから漂ってきます。

でも、要は使い方で一つはレイテ沖海戦時既定の作戦通りレイテ湾に突入すれば、沖縄水上特攻より意味があると考えますし、又ある人は1941年日米交渉時に日本は主砲46cm9門を備えた超弩級戦艦2隻を建造中であるとリークし、交渉をより有利に導いて米国を牽制しつつ、より良いタイミングを見計らって中立又は開戦をすべきだったと。

出来れば後者の方で、上手く連合国、米国を牽制しつつ自国の安全保障をより深く考える人がいなかったことが問題なのではと思います。19世紀の英国首相パーマストンは言っています。「英国は永遠の友人を持たないし、永遠の敵も持たない。英国が持つのは永遠の国益である」と。

本当にこういう人が我が国に一人でもいれば、先の大戦であのような敗北は避けられたのではないかと、いつも考えます。今ウクライナ問題、又台湾問題も上手く解決されることを心から切に願っています。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。      八点鍾

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