レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「まごころを君に」再びラルフ・ネルソン監督の作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「まごころを君に」(1968)です。

再びラルフ・ネルソン監督の映画です。ラルフ・ネルソン監督はあの「野のユリ」(1963)で有名になった監督で、「砦の29人」の様な少し変わった娯楽作品も作りますが、この作品の様にかなり志の高い映画も作るので、見所のある監督の一人と思います。この作品は、ダニエル・キイスのSF小説「アルジャーノンに花束を」を映画化したものです。

映画は、知的障害を持つチャーリー(クリフ・ロバートソン)が昼間はパン工場で清掃の仕事、夜は夜間学校でキニアン先生(クレア・ブルーム)の指導を受けて勉強を続けているが、能力の改善はあまり見られない。

キニアンは、彼を友人であるニーマー教授とストラウス教授に紹介する。彼らはチャーリーに迷路テストを受けさせると、特殊な知能向上手術を受けたモルモットの"アルジャーノン"に負ける始末。チャーリーは自身の知能向上の為、新しい治療法受ける。

術後の彼の状態は芳しいものでなかったが、やがて段々と理解力が向上するのだが、彼の精神状態は未成年状態で、やがてモルモット"アルジャーノン"が死んだことを知り、自身の明日を悟り始めるのだが…

分割画面等利用したこの映画はネルソン監督の力作で、彼のキャリアの中では「野のユリ」と同じぐらい素晴らしい作品だと思います。但し、半世紀前の作品なので現在の目で見ると、演出タッチ等若干古めかしく感じるところがあると思います。

脳を弄くり回すという少し似たような題材で、今でも輝き続けているキューブリック監督「時計じかけのオレンジ」とこの作品を比較するのは酷なことだと思いますが。

この作品のもう一つの見所と言うか聞き所は、音楽をラビィ・シャンカルが担当していることでしょう。ノラ・ジョーンズの父であり、あのフィリップ・グラス(めぐり会う時間たち)も多大な影響を受けたとか。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

追記 私が鑑賞したDVDは画質が良くなくて閉口しました。鑑賞したい方は下記動画を鑑賞した方が良いかもしれません。但し、日本語字幕は付いていませんが。

 

www.youtube.com

 

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www.youtube.com    予告編ですが、画質があまり良くありません