レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ブルーベルベット」倒錯され歪んだ世界を描いたノワールスリラー…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ブルーベルベット」(1986)です。

映画は、ランバートンでボーモント金物店を経営している父が心臓発作で倒れ、大学生の息子ジェフリー(カイル・マクラクラン)が帰郷して父を見舞い自宅に戻る途中、ジェフリーは空き地に人の左耳が落ちているのを見つけます。彼はそれをウィリアム刑事に届け、彼の娘サンディからクラブ歌手ドロシー(イザベラ・ロッセリーニ)が関係していると聞き、彼女のアパートを見張り始める。やがてフランク(デニス・ホッパー)が現れて、事態は思わぬ方向へ進み始める…

デビット・リンチ監督作品です。独特の映像感覚を持った個性的な方で、私はどちらかと言えば余り波長が合いませんが。この作品、普通に撮れば余り面白くないサスペンススリラーですが、リンチ監督が撮れば、何というか独特な倒錯された世界を持ったダークなノワールスリラーとして評価された映画になります。

いや、その昔劇場で鑑賞した時は、時々画面が一部ぼやけて(お上の取締まりの為)、何か良く解らなかったのですが、今回リマスター完全版を鑑賞しましたので、昔と比して監督の意図が理解できますが、でも個人的には好きになれないと言う映画で…

特に、この作品フランクを演じるあの怪優デニス・ホッパー(「イージーライダー」「地獄の黙示録」)の存在感が大きく、彼以外の男優では、ここ迄話題にならなかったと思います。この映画でも、プラスチックマスクで性的快楽ガスを吸いながらドロシーを性的異常行為を強要するシーン、凄いと思いますがそのシーンを演じている御本人はどういう気持ちなのか理解できません。いや、役者も大変ですね。

映画は、普通の人が登場しない病んだ作品で、何度も見たい映画では有りませんが、例えば、2,3年に一回程度鑑賞するのであれば何がしか得るものがあるような気もします。

いずれにしろ、良く出来た作品です。好きな人はハマるでしょうが、私はチョットね。こういう作品もありますと言うことで、今回ご紹介しました。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。            八点鐘

 

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