レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「フレンチコネクション」リアルで少し冷徹なポリスアクション映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フレンチコネクション」(1971)です。

映画はフランス、マルセイユで殺し屋ニコルが内定している捜査官を射殺するところから始まる。画面が変わりNY、ブルックリンでポパイ刑事(ジーン・ハックマン)とラソー刑事(ロイ・シャイダー)がヤクの売人を逮捕して、馴染みのバーで札ビラを切っている夫婦者が目につき、しばらく眺めていてピーンとくるものがあった。二人はその夫婦者を尾行し始めるのだった。やがて、それがフランスの麻薬組織大物シャルニエがかかわる密輸事件の発端になるのだった…

アカデミーはこの手のサスペンス映画には冷淡ですが、ここ迄良く出来ているとほっとく訳にはいかないでしょう。作品、監督、主演男優、脚色、編集賞を受賞しました。監督は「エクソシスト」が有名なウィリアム・フリードキン。何十年ぶりに鑑賞しました。リアルでドキュメンタリースタイル、スタイリッシュでとても良く出来ています。数年前にアカデミー作品賞を得た「夜の大捜査線」と比較すると演出スタイルがかなり違うことがわかると思います。冒頭のマルセイユシーン等素晴らしいし、容疑者を丹念に尾行、盗聴するシーン等も丁寧な描写で嬉しくなります。

ポパイ刑事が殺し屋ニコルに狙撃されるが失敗し、逃げるニコルが飛び乗った地下鉄列車をポンティアック・ルマンで追跡、射殺するシーン等サスペンスたっぷりで、もう、本当に美しいし、ラスト、ウィンチェスターM1897を構えて銃撃するラソー刑事も決まっており、美しいです。

殺し屋ニコルを演じたマルセル・ボズフィーがとても好い。「Z」「ギャング」「ル・ジタン」「マルセイユ特急」等この手の映画には欠かせない役者だったなあ。麻薬組織大物シャルニエを追うポパイだが痛恨のミスを犯してしまう。この辺りも良い感じがと言うより異様さが出て、なかなか興味深い。

そして、ポパイ刑事はシャルニエ逮捕の為マルセイユへ向かうのだった

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。               八点鐘

 

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