レタントンローヤル館にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「探偵/ スルース」です。
本当に楽しい推理劇です。こういう作品を紹介できるのは本当に嬉しいことです。でも、この映画公開された当時一部のファンのみが狂喜したのみですが・・・それは仕方ありませんね。主演者はローレンス・オリビエとマイケル・ケインの二人だけで、えってそれで推理映画が出来るのかって?もちろん出来ます。この映画を見てください。ビックリするほど面白いです。
但し、今回ブログを書くために配信で再見しましたが、一つ感じることがありました。この監督ジョセフ・L・マンキーウィツですが、かなりスタイルの乏しい方で、少し前DVD購入した「五本の指」を見た時も、同じ印象を持ちました。米国では評価が高いのですが、日本ではどうでしょうか?あの「クレオパトラ」の監督ですが、何か私の感覚ではもう一つ欲しいと思います。同世代の監督、ジョン・ヒューストン、ハワード・ホークスに比べるともう一つ個性に乏しいと思いますがどうでしょうか?
でも、この作品は飛び切り面白い。見てください。あらすじをほんの少しお話します。
作家ワィク(オリビエ)は、浮気している妻の愛人マイロ(ケイン)を私邸に呼び出します。ワィクはこのヘアードレッサーを侮蔑しており、彼に一つの提案をします。
「妻は君に譲るよ。私には新しい愛人がいるので。ただ、妻は金のかかる女だから大変だよ。一ついい提案をしよう。私の金庫の中にある宝石を盗んむのはどうだい?宝石には保険がかけてあるから何も問題ない。そうすれば、君は宝石を転売して、ゆったりと二人で暮らすことが出来るよ」
その提案を受け入れたマイロは、ワィクの指示に従い宝石を盗もうと準備し始めるのだが・・・
この作品の面白さは原作・脚本がアンソニー・シェーファーに追うところが大ですが、特に美術をケン・アダム、撮影オズワルド・モリス、音楽ジョン・アディスンと最高のスタッフがさらにこの作品の価値を高めています。最後にコール・ポーターの名曲「エニシング・ゴー」がある謎のヒントになっています。そして、リブート作品もありますが、これはお薦めできません。
八点鍾