レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「女王陛下の007」玄人筋からは評判の悪い映画ですが、甦る英国冒険風味が堪えられません…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「女王陛下の007」(1969)です。

               

ボンド(ジョージ・レーゼンビー)は、宿敵ブロフェルド(テリー・サバラス)を拘束するベッドラム作戦をポルトガルで遂行中、テレサ(ダイアナ・リグ)という女性と知り合う。

ロンドンに戻ったボンドに待っていたのは、ベッドラム作戦から解任であり、焦ったボンドは、テレサの父親が犯罪組織ユニオン・コルスの首領であることを思い出し、そのルートからブロフェルドを追跡しようと考えるのだが…

前作「007は二度死ぬ」は日本を舞台にしたスパイアクション映画ですが、忍者部隊が登場、大活躍する映画でした。私は好きですが、この手の映画好きには、エスピオナージスリラーらしくなくガッカリしたことでしょう。

対してこの映画、「女王陛下の007」は中盤に登場するブロフェルドの居城"ピッツ・グロリア"にはヘリか、ロープウェイしか行けません。あの「荒鷲の要塞」のように。

そうなんです、あの英国冒険風味の味付けが甦っているんです。「007は二度…」の様な味付けでは、少しマズいと思ったのでしょう。が、この映画玄人筋からは、レーゼンビーの演技が、発音がいま一つとか散々言われていますが、若い分だけアクションのキレが良く、私は結構楽しめました。

前半が若干ダレ気味ですが、ボンドが紋章院の準男爵役人としてピッツ・グロリアに忍び込んでブロフェルドの陰謀を知り、脱出する辺りからアクションのつるべ撃ちで結構楽しめると思います。ロープウェイを巡るアクション、スキーチェイス、ストックカーレース、雪崩からの脱出、ヘリコプターによる薄暮ならぬ朝焼けのピッツ・グロリア急襲、そして恐怖のボブスレー対決と。若干粗い処もありますが、うーん、美しいです。

でも、ラストはボンド映画としては重過ぎると思います。

ダイアナ・リグはとても素敵で、ジョン・バリーのビートの効いた音楽も良い。サッチモが歌う挿入歌「愛は総てを越えて」も渋くて良いと思います。ああ、勿論アストン・マーチンDBSも冒頭、中頃、ラストに登場します。うーん、美しいです。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。               八点鐘

 

 

 

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追記 スカイハイという映画で悪役を演じたレーゼンビー、見ていられなかったな。