レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「フレンジー」サスペンスの巨匠ヒチコック監督復活のネクタイ絞殺殺人事件映画…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「フレンジー」(1972)です。

映画は、元RAF少佐ブレイニー(ジョン・フィンチ)は些細なことで勤めていたパブを首になる。別れた妻ブレンダに会いに行き夕食を一緒にするが、別れて救世主軍で宿泊する。翌日、ブレイニーの友人ラスクはブレンダに会い、ブレンダを絞殺する。ロンドンを騒がしていた絞殺殺人鬼はラスクだった。再び、ブレンダに会いに行ったブレイニーはドアに鍵がかかっていたので、仕方なく裏通りに出たところを秘書に見られ、事務所に戻った彼女はブレンダの死体を発見する。スコットランドヤードはブレイニーを指名手配するのだが…

「引き裂かれたカーテン」「トパーズ」と巷の評判が良くなかった作品(私はそんなに悪いとは思いませんが)の後、登場した映画です。

冒頭の俯瞰撮影に被るロン・グッドウィンの重厚な音楽、撮影ギル・テイラー、脚本が良いんですね、あの「探偵スルース」のアンソニー・シェーファーとかなり力の入ったサスペンススリラーになっています。勿論、ヒッチ先生も冒頭チラリと登場します。

この作品の見せ場は、例えば主人公の別れた妻が殺害された後、犯人が事務所裏の通りに出て、その後主人公が妻の事務所によるが鍵が掛かっているので通りに出て、そこを事務所に戻ってきた妻の秘書に見られる辺りのカメラワークの巧みさ、犯人が殺害した死体をトラックに載せて自宅に戻るとネクタイピンが無くなっているのに気づき、再びトラックに戻り死体の右手からネクタイピンを取り戻す辺りのサスペンス、そっけない裁判の描写、ラスト犯人逮捕のシーン等、美しいの一言です。

当時、ポランスキー作品「マクベス」で名を上げたジョン・フィンチも惨めな役ですがなかなか上手く、話題になりました。

最近のサスペンス映画に比較すると、ほぼ半世紀前の作品なので迫力の点で足りないかもしれませんが、それでもサスペンス映画の巨匠アルフレッド・ヒチコック監督なのでなかなか見せてくれます。ぜひ鑑賞して頂いてサスペンス映画の巨匠ヒチコックのスタイル、話術を理解して欲しいと思います。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。           八点鐘

 

wedplain15.hatenablog.com

 

wedplain15.hatenablog.com

 

wedplain15.hatenablog.com

www.youtube.com

www.youtube.com