レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「レイジング・ケイン」(1992)です。
映画は、児童心理学者カーター(ジョン・リスゴー)は2年程前に休業をして育児に専念し始めた。時々、自分の別人格が現れることを理解していたが、最近は特に多いことを認知しているのだった。妻の医師ジェニーは、かっての恋人ジ公園で再会し、再び燃え上がってしまう。たまたま子供を遊ばせていたカーターは、それを目撃し、別の人格が現れある行動をとってしまうが…
デ・パルマ監督90分程の小品ですが、久々に再見したら大変面白かった。始まって10分程迄は少し退屈ですが、それからはデ・パルマタッチ全開で。「サイコ」の焼き直しじゃないかと思われるかもしれませんが、ご覧になっていないのであれば、是非ご覧になって欲しいと思います。サスペンスタッチの多重人格物の中では一番ではないかな。ジョン・リスゴーが楽しそうに演じています。
この時期、あの「羊たちの沈黙」が公開された頃なので、犯罪映画は猫も杓子も猟奇殺人事件物が幅を利かせてひっそりと公開され知らない人が多いのではと思います。
80年代は「サイコ」の続編が数本製作されましたが、何れも良く出来たものではなく、デ・パルマ監督、苦々しく感じていたのではないでしょうか。
だから、"いいか「サイコ」を超えようとするなら、このように物語を変えて作ってみろ" とスクリーンから呼びかけているようで… うーん、美しいです。
"ヒッチ・サクセサー"デ・パルマタッチの神髄を堪能してください。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鐘