レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「やがて復讐という名の雨」コテコテのノワールスリラーと思いきやこういうラストは…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「やがて復讐という名の雨」(2008)です。劇場未公開作品、日本ではDVD公開のみと聞いています。

刑事ルイ(ダニエル・オートゥイユ)は、署内の不倫が原因で娘を亡くし妻は植物人間になって以来、酒に溺れバスハイジャク事件を起こすなど問題の多い捜査員だった。が、捜査にかけては優秀なので、何とか首は免れていた。現在抱えている仕事は、裕福な女性を標的にしている連続殺人犯だった。そんな中、25年前にルイによって逮捕された殺人犯スブラが模範囚なので仮釈放することになったが、そのニュースを聞いたその時の生き残った幼い娘は再びトラウマを抱えているのだった…

原題「MR73」映画にも登場するリボルバー拳銃マヌルヒンMR73のこと、と来ればコテコテのノワールスリラーを期待していましたが、全体を覆うトーンはノワール色豊かで結構良いのですが、やはりラストをもっともっと盛り上げて貰わないと楽しめません。若干ネタバレですが、ハリウッドであれば、必ずやズブラと激しい対決ということになりますが、時々フランス製は肩透かしを観客に食らわすことがあり、今回はその典型といえるでしょう。だから、ノワールスリラーではなく、ラストは人生賛歌のようで…

「パリ、憎しみという名の罠」「あるいは裏切りという名の犬」の様なノワール映画を監督した人がこんなに早く心変わりするなんて、オリヴィエ・マルシャル監督、困るりますね。

でも、同僚との掛け合い、上司マリー警視とのやり取り等はノワールスリラーの味わいが残っていますが、やはりSIG P226を乱射乱撃するズブラ、マヌルヒンMR75で応戦する刑事ルイ、応援に入ったマリー警視はH&C G36Cを構えて…というのを期待したいのですが。そういう意味では残念です。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。         八点鐘

 

 

追記 ルイ刑事が運転する車、ボルボアマゾン 120Pはなかなか好い雰囲気でとても宜しい。

 

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