レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「アンドロメダ・・・」ロバート・ワイズ監督と言えば、この作品ですね・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アンドロメダ・・・」(1971)です。

 

「ウェスト・サイド物語」「サウンド・オブ・ミュージック」で有名なロバート・ワイズ監督ですが、私はワイズ監督は、「深く静かに潜航せよ」「拳銃の報酬」「砲艦サンパブロ」「ふたり」「ヒンデンブルグ」という作品群が主流と考えています。特にこの作品は、SF作品ですが、今すぐにでも起きそうな問題を扱っており、その先進性、ストーリーテリング、そのバックグランドの科学的知見には驚くばかりです。勿論、原作者マイケル・クライトンの素晴しい小説の功績もあります。

 

ストーリーは、スプーク衛星を捜索している回収班2名が人口61名のピードモントという町で遭難するところから始まります。軍所有の衛星なのですぐにファイア(国家非常事態)という警報を出し、選りすぐりの学者4名が招集されます。ストーン、ホールは、ヘリに乗ってピードモントで現場で発生したことを確認に、ダットン、レビットはワイルドファイア研究所に急ぎます。

現場では、未知の病原体による感染で住民は全て死亡、死因は血液の凝固というおよそ常識では考えられないことが発生していたことが確認されます。又、驚くことにアル中の老人と生後10か月の乳児が生存しており、2人は彼らを連れて研究所に向かい、その未知なる病原体(アンドロメダ)の正体を掴もうとするのですが・・・

 

冒頭からサスペンスフルな展開で、本当に素晴らしい映画です。加えて、ワイルドファイア研究所が物凄い良く出来ており、とても半世紀前に作られた映画とは思えないほどです。面白いことに、映画では研究所が建設される時の経緯等も描かれており、又、研究所には院内感染を防止するために核爆弾を装備されており、感染時の爆発停止判断するためのオッドマン仮設なるセオリに従って、男性、独身者であるホールに解除キーが渡されるのも興味深い。

 

映画と小説はほぼ同じですが、アンドロメダ汚染拡散マップが軍の細菌戦用マップが使われ、ここは軍の細菌戦用研究所なのかとストーン、ダットン、レビットが激しく言い合いに以外は物凄く忠実に映画化しています。

その理由は小説そのものの弱点、致死率ほぼ100%の細菌なのにラストがあっけ無さすぎます。でも、それは小説の問題なので映画はそのまま映像化しています。私もこのやり方が正しいと思います。でも、冒頭から研究所でのサスペンス、このような映画は未だ見たことがありません。主演者はアーサー・ヒルを除いで、ほとんど知らない人ばかりでまたそこがとてもいい雰囲気を出しています。もう一つ、不気味で無機質な音楽をギル・メルが担当しています。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。          八点鍾

 

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IMDb

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砲艦サンパブロ

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ヒンデンブルグ

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