「マルセイユの決着(おとしまえ)」ジャン=ピェール・メルヴィル監督作品「ギャング」のリブート・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「マルセイユの決着」(2007)です。

 

この作品、メルヴィル監督作品の中では、版権の関係か日本ではDVD、BD化もされておらず、ご覧になった方は多くないのではと思います。又、若い人の中では、モノクローム映像は苦手という方も多いようで、そういう意味でアラン・コルノー監督(パイソン357、メナース)のこのリブートは大変有意義ではないかと思います。

 

「マルセイユの決着」は、メルヴィル版とほとんど同じですが、二か所だけ違います。一つは金塊強奪場面の処で、メルヴィル版は山岳路で強奪しますが、こちらは大きな倉庫の様な場所、もう一つは最後のシーンで、特にギュ(ダニエル・オートゥイユ)が警官隊と対決するシーンです。こちらもメルビィル版はあっさりと描いていますが、コルノー版は武装警官が登場し、活劇風な味付けです。

勿論、このコルノー版はとても面白いのですが、やはりオリジナル版を超えることは出来ません。

 

映画は、脱獄シーンから始まります。初老の大物ギャング、ギュは仲間二人と脱獄し、パリに戻ります。情婦マヌーシュ(モニカ・ベルッチ)に会い、高飛びする前に金塊強奪を企て、成功するが些細なことで逮捕されてしまう。が、彼が密告して仲間がさらに逮捕されたというデマを流され、ギュは再び脱獄、デマを流した奴らに会いに行く。落とし前をつけるために・・・

 

ダニエル・オートゥイユがかなり重い役をやれるとは信じられないぐらいで、結構頑張っています。同様に私にとってグラビア女優のイメージが強いモニカ・ベルッチもいい味を出しており、こちらも驚きました。映画は全体にオレンジを基調としたフィルターを使用して撮影しているようで、ちょっと内容と乖離しているように思われます。

 

いつものメルビィル作品のように、密告者として生きるぐらいであれば、スジを通して死に向かって行動することが男の生き方、これは「いぬ」「サムライ」「影の軍隊」「仁義」そしてこの作品「マルセイユの決着」、彼の作品に共通する哲学、モラルで、鑑賞する方はそこを汲み取ってもらえれば、私としては大変嬉しく思います。

 

このブログを書くために、DVD版を鑑賞しています。    八点鍾

 

f:id:wedplain:20200401160839j:plain

f:id:wedplain:20200401160912p:plain

f:id:wedplain:20200401160952j:plain

f:id:wedplain:20200401161015j:plain

f:id:wedplain:20200401161036j:plain

f:id:wedplain:20200401161059j:plain

f:id:wedplain:20200401161119j:plain