レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「真夜中の刑事/PYTHON357」アラン・コルノー監督のノワールスリラーですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「真夜中の刑事 パイソン357」(1976)です。

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アラン・コルノー監督は、ノワールスリラーだけでなく文芸物を得意とする監督で、このブログではメルヴィル監督「ギャング」のリブート作品「マルセイユの決着」(2007)を紹介しています。この作品は、彼の初期の作品でイヴ・モンタンが主演しています。

 

映画のオープニング、パイソン357用マグナム弾を自作する刑事フェロー(イヴ・モンタン)の寡黙で孤独な描写が光ります。そう「仁義」の特殊弾丸製作のあのシーンを彷彿させます。

 

深夜、オレリアンの教会で石像強盗を逮捕したフェローは、シルビア(ステファニア・サンドレッリ)と知り合う。やがて恋仲になるのだが、彼女はフェローの上司ガネイ署長(フランソア・ペリエ)の愛人だった。

ある時、ガネイとシルビアは些細なことから争い、シルビアを殺してしまう。ガネイは証拠隠滅を図り逃げるが、その後フェローが彼女の部屋を訪れ、タイプに伝言をタイプして立ち去る。

 

ガネイは妻(シモーヌ・シニョレ)にシルビアを殺したこととすぐに別の愛人が部屋に来たことを話すと、彼女はその愛人が殺したことにしようとガネイに持ち掛けるのだが・・・

 

こう書くとなかなか面白いプロットなのですが、展開が良くなくて、うーん、辛い一編です。

エリオ・ペトリ監督「殺人捜査」(1970)という映画では、捜査課長が情婦を殺してわざと証拠を残して・・という映画でしたが、今回は、残した証拠を見つけて消滅させるという荒業で、もう少し上手く動いてもらうと・・・

でも、先述した様に冒頭の弾丸自作のシーンとか、ガネイの妻がフェローに全て主人がシルビアを殺害したと告白するシーンはとても素晴らしいのですが。

最後に、フェローがオレリアンのスーパー、カルフールに入った武装強盗団と贖罪の為に対決するーンもなかなか良いんですがね。

 

本当は、次の作品「メナース」(1977)殺人容疑で逮捕された恋人を救う為、偽装殺人をして恋人を釈放させカナダに逃亡するサスペンススリラーを紹介したかったんですが、手に入らなくて。又、別の機会に。

 

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鍾

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殺人捜査 ご存知ジヤン・マリア・ボロンテ

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メナース

www.youtube.com

 

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