レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

番外編 「GHOST IN THE SHELL 」桃井かおり 桃井真の想い出 etc etc・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日は番外編の番外編です。映画の話ではありません。興味のない方は読み飛ばしてください。次にブログにアップする映画は「ノルウェイの森」か「ドクタースリープ(完全版)」を予定しています。

 

少し前、ハリウッド版「GHOST IN THE SHELL」を鑑賞していて、桃井かおりが出ているのを思い出しました。私は桃井かおりと言うとあるテレビ番組を必ず思い出します。

それは、今から35年程前、NHK教育テレビで放映された野坂昭如と桃井真の対談でした。対談内容は日本の安全保障だったと思います。当時、ソ連はまだ健在で日本は自由陣営として何か可能かと。偶々テレビをつけたら、野坂昭如が出ていたのでそのまま見ていただけですが。

 

桃井真は安全保障の専門家で、桃井かおりの父だということは知っていました。野坂昭如は説明する必要はないと思います。彼は単に平和主義者として必要以上に米国に肩入れすれば戦争に巻き込まれると立場でした。

話は、三海峡封鎖から封鎖前に脱出したソビエト原潜に移り、海上自衛隊が補足した場合どうするのかという話になりました。ほんと生々しい話になり、彼がどう説明するのか固唾を飲んでみて言いました。

 

彼は淡々と原潜には、戦略原潜(核ミサイル搭載原潜)と攻撃型原潜があり、最も探知しなければならない原潜は戦略原潜で、まるでストレンジラブ博士のように説明して、野坂を圧倒してしまいました。ほんと、話にならないという感じでした。私はこの時、何も知らないのは罪に近いなと感じた次第です。

野坂は、その頃の私の心の中でヒーローでした。当時、「オペレーション・ノア」という近未来小説を書き上げており、それを読んでさすが彼の作品は素晴らしいと思っていましたが、その彼があっという間にけちょんけちょん、そりゃないでしょうと言う感じでした。

あとで知りましたけど、国家を運営するには、安全保障と経済政策はもっとも大事な要因とのことです。ですから、何も知らないと最後に泣く人は国民と言うことになります。

 

先の大戦でも、帝国海軍参謀大井篤大佐は昭和18年の時点で、戦時経済を支えている輸送船の消耗が激しく、勝利の見込みがないと知っていました。でも、そのような話は国民には届いていませんでした。

 

ソ連邦崩壊も当時、エマニュエル・トッドや小室直樹が予言していましたが、米国の安全保障担当者は沈黙していました。彼らは亡命してきた科学者、軍人からの話をフォローしてソ連経済は近く崩壊するだろうと予測していたようです。

日本に亡命してきたミグ25戦闘機は、一部鉄製だったとか、集積回路ではなく真空管を使用していたとか、パイロット、ベレンコ中尉が日本で食べたような食パンはソ連にはないとか色々な情報が日本を賑わせましたが、当時誰も分析していた人はいなかったようです。後から振り返れば、そうだったのかと思います。

 

話がそれましたが、国民も些細なことでいいから情報を集め、それを組み立てて国家が行うことを注視する必要があると思います。そうしないと一番被害を被るのは国民になるので。桃井かおりさんと言うとどうしてもこのことを思い出すので。   八点鍾

 

追記

「オペレーション・ノア」は、自衛隊が武力蜂起して在日米軍の武装解除し、日本が真の独立国家になろうとする小説。当時、在日米軍はビンの蓋だという記事が新聞か何かに投稿され、話題になりました。それは全くの嘘だと判りますよね。

 

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