レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」サスペンスたっぷりのカンニング映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(2017)です。

 

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タイ映画です。このブログでは、タイ映画は「地球で最後のふたり」一本しか紹介していません。この作品は少し変わったラブストーリーでした。

 

でも、この作品は違います。タイの女子高校生が主人公で、組織的なカンニングを行って大金を稼ぐクライムサスペンスです。斬った張ったは無くて頭脳戦です。加えて、この監督ナタウット・プーンピリヤ、よくサスペンス映画、特にヒチコックを勉強しているようで見ていて楽しくなります。更にタイの高校、社会、教育制度、実態が生き生きと描けているのが素晴らしいと思います。

三年程前、富田克也監督「バンコクナイツ」と言う作品を鑑賞しましたが、やたら長く観念的で、評判程面白い映画ではありませんでした。

 

映画は、タイの名門高校の奨学生となったリン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は、グレースという同級生と友達になる。彼女はとても良い性格だが、数学が出来ない。あるテストの時、リンは見かねて消しゴムに答えを書いて彼女に渡した。

この行為が金持ちの男子同級生パットに広がり、パットは報酬と引き換えに回答を教えることを要求する。リンはピアノのハンドシグナルを利用して回答を教えて多額の報酬を得る。が、新しく奨学生バンク(チャーノン・サンティナトーンクン)がカンニングを見破り、リンは奨学生資格を剥奪される。

 

パットとグレースは、両親からSTIC(SAT:米国大学進学適性試験のことらしい)に合格して米国の大学に留学できれば、更に多額の報酬を得ることが出来るのでリンに何とかできないか相談してくる。リンも奨学生資格を剥奪されたので、自分も留学する為、時差を利用したカンニング計画を立てて、さらにバンクも巻き込んで、STICカンニング計画を行うのだが、予想外のことが立て続けに起きて、この計画が上手くいくのか…

 

教室、試験会場がとてもエキサイティングなサスペンスシーンに変貌するこの映画、驚くほど良く出来ています。

あの「引き裂かれたカーテン」の中で、偽装バスに乗って脱出するシーンがありますね、あの偽装バスが色々とトラブルに見舞われ、それをうまく回避していく。リンはそんな感じで、自分に起こるトラブルうまく切り抜けていきます。うーん、美しいです。

リンは数学オリンピック級の天才と言って良いでしょう。バンクはそこまで冴えていませんが、とても良く出来る秀才といったところ。

 

でもね、リンとバンクはさておいてカンニングで米国の一流大学に入学してもついて行けないだろうな。勿論、皆から馬鹿にされるだけなのに。

身の丈に合ったところが一番なのにね。学歴だけで人物評価が決まるわけではないし、と私は思いますが、本人たちはそんな訳にはいかないのでしょう。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

追記 リンの父親役の俳優サハジャック・ブーンタナキットと言いますが、その情けない容貌がとても良く、後で思い出すと彼が一番の善人役。

登場するタイ人、リンも含めて彼以外のお人は、すべて悪い人となりますが。

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