レタントンローヤル館

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「薔薇のスタビスキー」アラン・レネ監督のノスタルジー映画と言ったらいいのか…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「薔薇のスタビスキー」(1974)です。

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苦手なアラン・レネ監督作品です。いや、彼の映画難しいですね。私にとっては睡眠薬のようですが。でも「去年マリエンバート」は降参しましたが、もっと解かり易い「ミュリエル」「戦争は終わった」は見ているんですよ。良い作品でした。でも、この映画はもっと良いと思います。1930年代のスタビスキー事件を描いたこの作品は、ノスタルジーに溢れていて…

映画は、1933年フランス、ロシア革命で権力闘争に敗れたトロッキーがフランスに亡命してくるところから始まります。小舟に乗った彼は、マルセイユの近くの街に上陸するがフランス官憲監視下に置かれます。こういうエピソードを入れてくれるのはいいですね。パリでは、ウクライナ出身のユダヤ系ロシア人スタビスキー(J・P・ベルモンド)が妻アルレッテとクラリッジホテルに滞在して優雅な日々を送っている。友人のラオール男爵(シャルル・ボワイエ)、弁護士ボレリ、スペイン人モンタルボ達。モンタルボはスペインフランコ政権の為にイタリアから武器を買い付け、スペインに送ろうと画策している。野心家のスタビスキーは劇場を買い、バイヨイヌ私立信用金庫を立ち上げ、偽の宝石を担保に5億フランという巨額の債権を発行する。が、やがてそれが偽債権であることがばれて、スタビスキーはスイス国境のシャモニーへ逃げるのだが…

この映画が公開された当時、あの「俺たちに明日はない」から始まる1930年代映画、そのだいたい終わり頃として登場したのが、この映画「薔薇のスタビスキー」、うーん美しいです。

スタビスキー事件は、私はこの映画で知りましたが、フランス政財界を揺るがす大事件で1934年2月6日の反政府デモが暴動となり、ダラディエ内閣は退陣することに。

当時、スタビスキーは別の事件で収監、保釈されており、それ故官憲が尾行調査中でした。時々2月6日暴動調査委員会のシーン挟まれておりますが、映画はサスペンスタッチで描かれてなく、どちらかと言えば当時の歴史風俗描写に力が注がれており淡々と進んで行きます。例えば、32年型ロールスロイス ファンタムⅡ、イスパノ・スイザK6等。スタビスキーも胡散臭い詐欺師の様に描かれており、ラストも上手く逃げています。諸説ありますが、実際の処は分からないのでしょう。

でも、あのスティーブン・ソンダイム(「ウェストサイド物語」)のノスタルジック溢れる美しいメロディーで始まるこの映画、とても良いと思います。好きな人にはたまらない作品だと思います。

最後に、この映画でのシャルル・ボワイエ、脇役ですがいい味出しています。と言うか、彼が影の主人公のようで…

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。      八点鍾

 

追記 トロッキーもスタビスキー同様、監視されていました。でも、この映画ではアンドレ・マルロー、ジョセフ・ケッセルが会いに行っているとセリフが。本当かどうか分かりませんが。「暗殺者のメロディ」(1972)という映画があります。アラン・ドロンがラモン・メルカデルに扮してトロツキーを暗殺する映画です。

前世紀よりロシアと言う国は、進行形で騒がしてくれます。現在のウクライナ侵略も含めて平和に暮らして欲しいと願っています。

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このスタビスキー事件興味深い。調べると何か出て来るかも、何かコミンテルのスパイの様にも思えますが。

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