レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「イナゴの日」辛辣な、辛辣なシュレシンジャー監督の映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「イナゴの日」(1975)です。

1930年代、エール大学を出てハリウッド映画会社美術部に就職したトッドは、エキストラとして働くフェイ(カレン・ブラック)と親しくなる。フェイの父がたまたまホーマー(ドナルド・サザーランド)の家に「ミラクル」という洗剤を売りに行った絡みでホーマーとも親しくなるフェイだった…

あのやたら長くスカトロ趣味の「バビロン」を見てから、気になっていた映画です。ようやく鑑賞しましたのでご紹介まで。

シュレジンジャー監督、あの「真夜中のカーボーイ」もそうですが、いやこの映画、当時の米映画界に対して辛辣ですね。ここまでやるのかと言うぐらい意地悪なので、反対に笑いがこみ上げるぐらいなどですが。

あの「バビロン」と比較して映画は、良く出来ており志も高いと思います。前半30分は30年代の米国不況を丹念に描いており若干退屈です。面白くなるのは、陰気な経理事務員ホーマー(ドナルド・サザーランド)が登場してからです。ここから1938年公開デミル監督「海賊」プレミアでの集団パニック騒動迄はなかなか見応えがあります。

当時、この様な集団パニック騒動が起こったかどうか知りませんが、調べてみましたが判りませんでした。見ていて楽しい場面ではありませんが、力が入っています。少し、ムンクの叫びの様な感じで…

又、撮影所内に作っ"たワーテルローの戦い"のセットが崩れ落ちるシーンが良く出来ており、見所の一つになっています。カレン・ブラックもなかなか良く、撮影監督コンラッド・ホール 音楽ジョン・バリーとスタッフも豪華です。個人的にはシュレシンジャー監督であれば、この作品より「マラソンマン」の方を押しますが。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。          八点鐘

 

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www.youtube.com   この歌が効果的に使われていますが…