レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「ブラザー・サン シスター・ムーン」フランコ・ゼフィレッリ監督の"アッシジのフランチェスコ"を描いた作品ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ブラザー・サン シスター・ムーン」(1972)です。

映画は、イタリア、アッシジの豪商の息子フランチェスコ(グレアム・フォークナー)はペルージャとの戦いに参加するが、戦いに敗れアッシジに逃げ帰ってくる。心身とも疲弊するが、ある日自宅屋根でさえずる小鳥の声で心の目が開き、自分の道を歩み始める。父の倉庫にある高価な生地を道行く人に分け与え父の怒りを買う。アッシジ司教の前でフランチェスコは父に「すべてお返しします」を衣服を脱ぎ、裸になって出ていくのだった。彼は焼け崩れたサン・ダミアーノ教会の修復に力を注ぐのだった。

やがて、一緒にペルージャとの戦いに敗れその後十字軍に参加し帰ってきたベルナルド、幼馴染の恋人クレアも加わりサン・ダミアーノ教会は修復され、入会希望者も集まるのだが、それが悲劇の幕開けになるのだった…

その昔、この作品を見た時は、ロングショットが素晴らしい物凄く美しい映画でとても感銘を受けましたが、今回再見して感じたことは良い映画ですが、昔感じたような感銘を受けることはありませんでした。一つは鑑賞したDVDの画質がいま一つで、何か違うなと感じたことで、この作品の後、例えば「バリー・リンドン」「デュエリスト/決闘者」「影武者」「キングダム・オブ・ヘブン」「アラトリステ」のような撮影技術に秀でた歴史絵巻映画が登場し、それらと比較してストーリーの優位性がない作品のように感じられたのかもしれません。

ただ、この作品の美点は宗教映画ですが、かなり押し殺しておりどちらかと言えば、青春映画の様にフランチェスコを描いる点だと思います。

ラスト、ローマ法王(アレック・ギネス)とフランチェスコが謁見するシーンは、なかなか見応えはありますが。とても素晴らしいシーンだと思います。政治的に含みのあるセリフが良いですね。「エンドレス・ラブ」もそうでしたが、私はゼフィレッリ監督とは波長が合わないのかもしれません。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。         八点鐘

 

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