レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「BAD LANDS バッド・ランズ」安藤サクラが光るオレオレ詐欺を扱ったノワールスリラー…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「BAD LANDS バッド・ランズ」(2023)です。

 

オレオレ詐欺の受け子リーダー格のネリ(安藤サクラ)がサツの罠を察して詐欺の中止決断する処から始まる。この辺りの乾いた描写はなかなか良く、そんな処に出所した弟ジョーと戻ってきて、二人でカモの調査を始める。その後二人で賭場へ行き、ネリは用事で帰るが、ジョーは博打で負け、借金の方で人を殺すことになるが上手くいかず、ひょんなことから、ネリの親分高城をネリとジョーが殺害してしまう。二人は高城の金を奪い、上手く日本脱出できるのかというという作品です。

良く出来ていると聞いたので、久々に日本製犯罪映画を鑑賞しました。原田眞人監督なので全体に良く出来ていましたが、前半のオレオレ詐欺と言うか特殊詐欺のシーンはなかなか良かったのですが、後半金を集めての日本脱出劇に収まるのには少しがっかりしました。もっとコテコテの特殊事件捜査班との対決だと思っていましたので。私が思うに、1991年頃から始まった暴対法からこのような特殊詐欺事件が増えるのでは予測できたのではないかと思いますが、警察は何だか後手後手に回っているような感じで…

関西の方で、警視庁特殊事件捜査班が犯人の部屋に飛び込み、特殊詐欺指示役がタワマンのバルコニーから落ちて死んだとか、昨今の様にタイ、中国、フィリピン、カンボジアでの捜査シーン等が登場するのかなと思っていましたが、それはありませんでしたが。脱出劇としてみればとても良く出来ていますが。

安藤サクラはなかなか良かった。でもネ、自分の死体を作って逃げないと敵はインドネシア迄追跡してくると思うよ。朝飯前ですから。ほら、ジャカルタ、ブロックM辺りには怖い怖いおニイさん達が張り込んでいるはずなんですがね。原作は黒川博行氏「勁草」。

例えば、ドン・シーゲル監督「突破口」もマフィアの金を奪って逃げる話ですが、主人公は自分の死体を作って逃げますからね。               八点鐘             

 

www.bad-lands-movie.jp

 

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