レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「if もしも....」不敵の反逆児ミック・トラヴィスのパブリックスクール紛争映画ですが…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ifもしも....」(1968)です。

 

英国のあるパブリックスクール。トラヴイス(マルコム・マクダウェル)は口髭を生やして登校した。彼はパブリックスコールの規律を嫌い、仲間ウォレス、ナイトリーと共に自由を求めていた。が、規律を重んじる監督員達に疎んじられ、さらに鞭の刑罰を受けるにあたって、彼らの怒りは収まらなくある行動を起こすのだった…

トニー・リチャードソン、カレル・ライスと共に起こしたフリーシネマ派のリンゼイ・アンダーソン監督作品です。彼は寡作の映画作家で、その作品は本作、「孤独の報酬」「オー!ラッキーマン」「八月の鯨」くらいで何れも日本ではひっそりと公開されていたようです。

この作品は、その内容から予言の映画のようだと評価された作品でした。現在の時点で見てもとても良く出来ています。ドキュメンタリータッチで、シニカルで辛辣なタッチでパブリックスクールの驕り昂ぶりを描き、嘲りっているようにも見えますが、これはアンダーソン監督の寓話と言った方が良いと思います。

ただ、再見してそのドライなタッチの映像スタイル、カラー作品にも拘らず時々モノクロームになるリズムも含めて、なかなか面白く再見しました。編集、音楽の使い方も同様にとてもドライで、このスタイルでノワールサスペンスを、例えば「ミッドナイトエクスプレス」とか「狙撃者」の様な作品を監督してくれたら、なかなかの作品が出来たのではと思いますが。そういう意味では、彼のキャリアの中ではユニークな作品だと思います。

今後、彼の作品を紹介していきたいと考えています。このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。                             八点鐘

 

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