レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ガール・オン・ザ・トレイン」(2016)です。
レイチェル(エミリー・ブラント)は、NYへの通勤電車に乗り、ボンヤリと風景を眺める。やがて元夫トムとその妻アナの仲睦まじい姿を視界に入って来る。そして、トムと結婚していた時のことを思い出すのだった。なかなか妊娠できなくて彼女はやがて酒浸りになり、夫婦仲が冷めていき離婚する。が、何か記憶の中で思い出せないことがある様にも感じると彼女はいつも感じるのだが…
ポーラ・ホプキンスの同名の小説を映画化した作品です。私は読んでいませんが、小説ではレイチェル、アナ、もう一人女性メガンを主人公にしたスタイルで書かれているそうです。映画もこの原作のスタイルをあまり崩さない様に構成されており、とても良く出来ていると思いますが、このスタイルだとなかなかサスペンスが盛り上がらず、この手の映画に慣れていない人は、何をやっているか分かり難いと思います。まるで酩酊状態です。ヒチコック先生なら、こんなめんどくさい構成を取らずに別のスタイルで映画化したことでしょう。
でも、後半に入るとこの構成が効いて来てなかなか見せてくれます。エミリー・ブラントの酩酊演技はなかなか良くて、上手いと思います。でも、女性の酩酊演技は見ていて悪くありませんが、あまり美しくなくて…と言う作品です。
悪い映画ではありませんが、やはり観客を選ぶ作品だと思います。監督はあの「ヘルプ 心をつなぐストーリー」のテイト・テイラー、やはりチョット癖のあるドラマの方が本領を発揮する方だと思います。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鐘