レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「黒いジャガー(シャフト)」これぞ、ブラックパワームービー・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「黒いジャガー(シャフト)」(1971)です。

 

数年前に「ブラックパンサー」という黒人ヒーロー映画がありました。興行的にも大成功を収めたと聞いています。それ以前に成功した黒人ヒーロー映画と言えば、この映画です。勿論、この作品以前の黒人ヒーロー映画は有ります。

例えば、このブログでも紹介しました「夜の大捜査線」がその代表だと思います。この主人公は白人の目線で作られた黒人ヒーローですが、この映画は違います。もっと白人に対して荒々しく、タフで抜け目のない黒人ヒーローが登場します。

 

アカデミー歌曲賞を受賞したアイザック・ヘイズの「黒いジャガーのテーマ」をバックに、NYの雑踏を肩で風を切って闊歩する私立探偵シャフト(リチャード・ラウンドツリー)の尖がっていること、信号は守らない、タクシーのドライバーがクラクションを鳴らそうものなら、「馬鹿野郎、どこに目を付けているのか?」という調子。

 

又、腕っぷしだけでなく頭の回転もよく、警察も一目置くというこの男が、ハーレムの黒人ボス、バンビー(モーゼス・ガン)の娘が敵対するマフィアに誘拐されたため、救出するまでのドラマだが、私立探偵と言うより、救出作戦を得意とする危機管理会社のエージェントのよう。現在の目線で鑑賞しても、良く練られたストーリであり、良く出来たサスペンススリラーです。監督は黒人のゴードン・パークス。

 

当時ローバジェット、ブラックヒーロー物の為、日本では今一つ盛り上がりに欠けた映画でしたが、アイザック・ヘイズの「黒いジャガーのテーマ」は大ヒットしました。

70年前半の日本では、黒人ヒーローよりスティーブ・マックウィーン、クリント・イーストウッドの方が人気を博していた思います。

 

黒人目線のアクションヒーロー映画は、私を含めて日本人には必要なかったように思います。米国では大ヒットしましたので、当然の如く続編が作られ、「黒いジャガー シャフト旋風」、「黒いジャガー アフリカ作戦」と公開されましたが、「シャフト旋風」はまだしも、「アフリカ作戦」はかなりお寒い出来だったと思います。

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。          八点鍾

 

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IMDb

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