レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「黒衣の花嫁」(1968)です。
結婚式でジュリー(ジャンヌ・モロー)は、新郎を殺されて復讐の旅に出る。夫を殺した奴等を、ある時はベランダから落として、ある時は毒殺、又ある時は窒息死、弓矢で射貫き、最後の男は・・・
ランソワ・トリュフォー監督のノワールスリラーです。男女の恋愛ドラマを得意とする監督です。ヒチコック監督を尊敬しているので、時々サスペンス映画を監督します。この作品以外では、例えば、「ピアニストを撃て」「暗くなるまでこの恋を」「私のように美しい娘」「日曜日が待ち遠しい!」どれも大変良く出来た作品です。
この作品だけ、少しばかりスパイスの利いたフィルムノワール味になっていますが、グロさはありません。洗練された趣味の良いサスペンススリラーになっています。タランティーノ監督「キル・ビル」の様な作品ではありません。
特にベランダから相手を落とすシーンは、ヒッチコック監督「海外特派員」を思い出すかもしれません。よく勉強して自分なりのスタイルにしているところが素晴らしいと思います。個人的には、弓で画家を殺すシーンがユニークで面白いと思います。又、三十代半ばのジャンヌ・モローの美しいこと、セクシーなこと、本当に素晴らしいと思います。その御御足の綺麗なこと、脚フェチと言われるトリフォー監督ですが、でも趣味の良さがスクリーンから感じられますが。
なお、DVDについているライナーノーツによれば、トリフォー監督はこの作品をあまり快く思っていなくて、その理由としてカラーで製作したことと書いてあります。
本来は、モノクロで映画を作りたかったと。でも、モノクロだと弓で射貫くシーンがつまらないと様に思いますが・・・
共演はジャン・クロード・ブリアリ、ミシェル・ブーケ、シャルル・デネー、ミシェル・ロンスダール、アレクサンドル・スチュワルト等。そして、音楽はあのバーナード・ハーマンです。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾