レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「日曜日が待ち遠しい! 」トリフォー監督の遺作…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「日曜日が待ち遠しい!」(1983)です。

いや、1984年10月21日は仕事で富山に出張していました。ドライブインのスポーツ新聞でトリフォー監督の訃報を知り驚きました、まだ52歳だったので。この作品は半年後に日本で公開されたと記憶しています。

映画は、南フランスのニース近くの不動産会社に勤めているバルバラ(ファニー・アルダン)は、社長ジュリアン(J・L・トランティニャン)が朝鴨撃ちに行っている間に、社長夫人からの電話対応が悪くジュリアンから解雇を言い渡されてしまう。

その日、狩猟場近くで人が殺され、ジュリアンは容疑者として警察に連れていかれる。ジュリアンは一応自宅に帰されるが、自宅では婦人が殺害されていた。窮地のジュリアンは仕方なくバルバラに連絡を入れ、助けを求めるのだが…

この作品は、「柔らかい肌」「恋のエチュード」「終電車」のようなドラマではなく、コメディタッチのサスペンスミステリーで、素人探偵を演じるファニー・アルダンの魅力全開と言っていい、かっこよく言うとコケティシュな魅力に溢れた映画になっています。いや、本当に魅力的にスクリーンを闊歩しています。うーん、美しいです。

久々に鑑賞しましたが、とても良く出来た映画になっています。映画はモノクロームですが、それがまたノワールスリラーの雰囲気を醸し出して、溜まらない魅力を備えた作品になっています。

ほら、ハワード・ホークス監督が「リオ・ブラボー」「ハタリ!」を撮り終えた後、「男性の好きなスポーツ」「レッドライン7000」と言うコメディを撮っていますが、そういう感じのコメディですが、さすがトリフォー監督、それらの作品より出来は良いので、機会があれば、是非ご覧ください。

ヒチコック監督の心酔者、トリフォー監督のサスペンススリラー、「ピアニストを撃て」「黒衣の花嫁」「暗くなるまでこの恋を」「私のように美しい娘」、ヒチコック作品並みに、本当にどれも良く出来ています。

今更ですが、後20年程長生きしてもらい、もう10作品程映画を作って欲しかったという思いが偽らざる心境です。

このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。       八点鐘

 

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