レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ジェフ」(1969)です。
ジェフと仲間五人は二人ずつペアになってある宝石商を襲い、ダイヤを強奪した。ジェフはダイヤを持ってベルギーへ向かったが、その後何も連絡もなかった。男達は苛立つたが、ロラン(アラン・ドロン)は彼を信じていると。が他の四人はジェフの情婦エバ(ミレーユ・ダルク)にヤキを入れて、ジェフの居場所を聞き出そうとするのだが…
アラン・ドロン主演のフィルム・ノワールです。その昔、TV放映されていたので一度鑑賞しており、印象が良かったので、今回購入し鑑賞しました。監督はジャン・エルマン、音楽をフランソワ・ド・ルーベとあの「さらば友よ」と同じです。
まず、冒頭のダイヤ強盗のシーンはなかなかユニークで興味深く、少しややこしいですがなかなか良く出来ています。ボクシングジムで待つジェフの仲間の描写も、エルマンらしく、又各々ショットも独特のモンタージュでノワール味を良く出していて、良い雰囲気です。あくまでも私の印象ですが、あの「ポイント・ブランク」に似た感じです。
情婦エバを助け出して、ロランが運転するメルセデス250Sと敵が乗るプジョー404とのちょっとしたカーチェイス等なかなか見てせくれます。
ラストの裏切りもちょっと驚きますが、大体予想がつき、加えて盛り上がりに欠けるので、ここをもう少し、例えば構図とかモンタージュで盛り上げてくれると、結構異色のフィルムノワールになったと思います。そういう意味で少し残念な作品です。だから、あの「ポイント・ブランク」の方が狙いがしっかりしていて…
でも、幻のフィルムノワールと言っていいこの作品を見ることが出来たので、私は大満足ですが、うーん、美しいです。
このブログ作成にBD版を鑑賞しています。 八点鍾
追記 ギドラ伯爵、このBD発売日を連絡頂いて大変感謝しています。この映画、前述したようにもう一息ですが、ずーと見たかったこの映画鑑賞出来て大変満足しています。又、今後とも色々と教えて下さい。 八点鍾