「ナイロビの蜂」サスペンススリラーよりラブロマンス色の強い映画化ですが・・・

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ナイロビの蜂」(2005)です。

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原題は誠実な庭師、ナイロビの高等弁務官事務所に勤める一等書記官ジャスティン(レイフ・ファインズ)のこと、彼は妻テッサ(レイチェル・ワイズ)がロキ近くの湖で殺害されたことを知る。

テッサは活動家で友人アーノルドと製薬会社スリービーズの結核の新薬ダイプラクサの調査をしていたことを知る。英国に召喚されるが、別名でナイロビに戻り、テッサの足取りを調査するのだが・・・

 

昨年惜しくも亡くなられたジョン・ル・カレ氏の「ナイロビの蜂」の映画化作品です。監督が「シティ・オブ・ゴッド」で名を上げたフェルナンド・メイレレスですから、とてもうまく纏め上げています。

 

元々小説もサスペンス色は薄くラブロマンス色が濃厚ですが、映画は更にスパイスを利かせており、ロマンス映画として見ても悪くありませんが、舞台がアフリカ、ケニアのナイロビ、それもメガトン級のスラム街にカメラを入れて撮影しているので、余りロマンチックではありません。

でも、偽りのない描写でナイロビのスラム街で生活している人達を生き生きと描いている。こういう映画はなかなかありません。エドワード・ズウィック監督「ブラッド・ダイヤモンド」(2006)という映画がありました。この作品も紛争地で発掘されるダイヤを巡る良く出来たアクション映画でしたが、一般市民の描写は少なかったように思います。

 

でも、メイレレス監督らしくアフリカのケニアの地で、新薬の非合法治験を行っていることを怒りを込めて暴き出しています。映画化されていませんがル・カレ作品「ミッション・ソング」も舞台はアフリカで、地下資源を巡る陰謀を暴き出して、うーん、美しいと言うよりどこまで骨太の作家なんだと思う次第。現実は色々に利権がらみで、すべて丸く収まると言うのは難しいと思いますが。

尚この作品でレイチェル・ワイズはアカデミー助演女優賞を受賞しています。

 

最後に、映画化に当り一つだけ不満を言わせてもらうと、テッサの実家のシーンが欲しかった。このシーンを見たかった。

原作には、こってりとイタリアにあるテッサの実家が描写されており、映画ではセリフに出て来るだけ。ル・カレ氏によるあとがきには、参考にしたイタリアの城館は素晴らしい物らしく、時間があったら訪れて是非とも欲しいとまで書いてあり、なかなかの名所の様です。ホント、こういうところは製作者と喧嘩してまで映像化して欲しいと思います。

 

 

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。     八点鍾

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