レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「エースの中のエース」(1982)です。
ジャン=ポール・ベルモンド傑作選2で公開中の作品です。日本未公開ですが、その昔、仕事で海外出張中の上海で鑑賞していましたが、1936年ベルリンオリンピックを舞台にしているアクションコメディで、そのお話の殆どを忘れていました。
映画は、1916年第一次大戦でフランス空軍パイロット、ジョー(J・P・ベルモンド)とドイツ陸軍航空隊ギュンターはライバル同志。互いに被弾し、墜落後も喧嘩する有様。
20年後の1936年、ベルリンオリンピックにボクシングフランスチームのコーチとしてベルリンを訪れたジョーは、ライバルのドイツ空軍ギュンター将軍に会うのもそっちのけで列車の中であったユダヤ人少年シモン家族救出に奔走。
オーストリアに脱出させる処、ヒトラー総統山荘ベルクホーフに間違って逃げ込んでしまい、おまけにヒトラーの姉アンゲラに好意をもたれて、絶体絶命のジョーは…
今回改めて鑑賞して、ベルモンドのワンマン映画としてなかなか良く出来た作品だと思いました。この映画では、メルセデス540K とドイツ警察オートバイ隊BMW R 75/5とのカーチェイスとスタントを見せてくれます。他にBMW328、メルセデス ニュルブルグ500 カブリオレ等レアな名車がたっぷり見てくれます。
ベルリンオリンピックを、特にヒトラーをコテコテにおちょくってくれます。姉アンゲラ、実在したかどうか知りませんが、登場したのに驚きました。でも、めちゃ面白いです。少しやり過ぎではと思いましたが。でも、もう互いに恨みっこなしと言うことで。たかが映画ですから。
監督は「大頭脳」のジェラール・ウーリー、共演マリー=フランス・ビジェ、但し、この作品では、余り見せ場はありません。彼女を見るのであれば「追悼のメロディ」の方が良いと思います。
八点鍾