レタントンローヤル館

主にサスペンス映画のお話

「アンダー・ファイア」ニカラグア内戦を描いた力作…

レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アンダー・ファイア」(1983)です。

映画は、フリーのジヤーナリスト、プライス(ニック・ノルティ)はアフリカの内戦で傭兵オーティスに出会うところから始まります。なかなか面白い奴だと彼は思った。

数年後、彼は放送局レポーター、クレアと共にニカラグアのFSLN(サンデニスタ民族解放戦線)を取材していた。そんな時、独裁者ソモサ大統領がFSLNの指導者ラファエルの暗殺に成功したと言う。その席にはフランス人のアドバイザーと聞いているが何をしているか判らない男ジャージー(J・L・トランティニアン)もいた。

クレアと共にラファエルの生死を確認の為、最前線に赴くプライス、そこで出会ったのはあの男、傭兵オーティスだった。政府軍側で戦っていた。プライス達はゲリラの案内で、FSLN本部に案内されてそこで見たのはラファエルの死体だった。そこで二人は思わぬことを依頼されるのだった。それは政府軍を駆逐する為、ラファエルが生きているという宣伝写真を撮って欲しいと…

力作です。商売に成り難い題材ですが丁寧に撮っています。良く出来ています。こういう映画は大好きですね。キャストも良いです。

ジーン・ハックマンとか、J・L・トランティニアンがなかなか面白い役を演じています。クレアはジョアンナ・キャシディ、あの「ブレードランナー」で街頭を逃走して射殺されたレプリカント役、オーティスはエド・ハリスが楽しそうに演じており、一番面白い役だと思います。

題材は重く、味わいとしてはコスタ・ガブラス監督「戒厳令」に近いと思います。ですが、米国製なのでそんなに深刻ではないのが美点です。と言うより米国政府中南米政策をあまり批判していないところが特色です。

監督は「影なき男」「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」のロジャー・スポティスウッド。この作品では、教会塔楼に陣取った政府軍を元野球選手が、手榴弾を投げ込んで攻撃する辺りの描写が優れています。

興味を持たれた方は、ぜひ鑑賞してみてください。

このブログ作成にBD版を鑑賞しています。        八点鐘

 

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